【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2023年11月13日の東京株式市場は小幅に反発しました。終値は前営業日比17円00銭(0.05%)高の3万2585円11銭。週末の米国市場が上昇したことを背景に買いが先行しましたが、節目の33,000付近まで上昇すると上値が重く、上昇幅を縮小して終わりました。
|| 週末の米国市場が大きく上昇
米国市場は週末の間、強く上昇しました。ダウ指数はが3営業日ぶりに反発して前日比391ドル16セント(1.15%)高の3万4283ドル10セント、ナスダックは反発して276.660ポイント(2.04%)高の1万3798.108で取引を終えました。
直近の経済指標がインフレの緩和を示す結果を連続で示し、FRBによる利上げに対する懸念が後退したことが上昇の要因となりました。長期金利の上昇が一服して4.5%代で推移していることが株式市場をサポートしています。
SOX指数の躍進が著しい。ナスダックが上昇する余地はまだ十分なようだ
|| 日本市場は300円高まで進んでから後退
日本市場はナスダック市場が大幅に上昇したことを背景に半導体、ハイテク銘柄を中心に買いが先行してスタート、ダウまで上昇したことは幅広い銘柄への買いに波及して上昇幅が300円を超える場面もありました。
節目の33,000円近くまで進むと達成感による利益確定の売りが出て、上昇幅を急速に縮小しました。 先週末の終値から上離れして32,800円付近でスタート、33,000円を目指しましたが、始値を大きく下回り、先週末の終値付近まで戻って終わりました。
高値と安値を切り上げたのでテクニカル的な形では上昇ですが、上髭がついた陰線なので32,800円が抵抗として働く可能性もあります。
|| 予告通りの乱高下相場がスタート
週末の週間展望及び投資戦略では、日米と思う乱高下する1週間になると予想しました。本日の動きは高く始まってマイナスに沈む場面もあり、結局は先週末の終値付近で終りました。乱高下の典型的な例でしょう。
これからの動きは今夜の米国市場の動きを見て予測したいところですが、14日のCPIの結果を見極めたいと言う心理が働く米国市場も、本日は方向感のつかめない展開になりやすいでしょう。
CPIの結果によっては 底打ち・上昇トレンド発生に入りつつある米国市場を押し上げて、年末ラリーの起爆剤になることも期待されます。ただし、その反対側も厳しい反応が予想され、市場予想を上回る結果になると日米とも厳しい動きになります。
|| 14日までの様子見、乱高下相場は想定内にしておく。注目はグロース系
明日までは乱高下になりやすく、CPIの結果によっては先物も荒れる展開が予想されます。トレーダーの心が落ち着くのは、最初からこのような動きになることを想定内にして一歩引き下がって眺めることです。
明確な方向感が出た時は、相対的に出遅れている中・小型株に注目が集まるので、業績がしっかりしたグロース系の株に目を向けておくのも良いでしょう。 本日の業種別の上昇率で倉庫が1位、食料品もトップ10に入って内需系が物色されているのはその良い例です。
倉庫業種で物色する場合は<9381>エーアイテイーが底打ちに近い位置にあり、<9364>上組が底値から急騰して跳ね上がったので、注目してみてください。
<9364>上組
<9381>エーアイテイー
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 32,585.11 | +17.00(0.05%) |
TOPIX | 2,336.62 | -0.10(-0.00%) |
為替
ドル・円 | 151.70 – 151.71 | +0.32(0.21%) |
ユーロ・円 | 162.30 – 162.32 | +0.89(0.55%) |
ユーロ・ドル | 1.0697 – 1.0701 | +0.0035(0.32%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 34,283.10 | +391.16(1.15%) |
S&P500種 | 4,415.24 | +67.89(1.56%) |
ナスダック | 13,798.108 | +276.660(2.04%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.643 | +0.021 |