2021年7月15日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比329円40銭(1.15%)安の2万8279円09銭でした。
パウエル議長の議会証言を受け、米国市場は上昇しましたが、
ナスダックが下落、まちまちな動きになったことは上値を抑え、
東京市場は売りが先行してスタートしました。
景気回復への期待が後退した日本市場は下げ幅を拡大し、
節目の28,000円割れ直前にとまりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発と続落、まちまちな動きとなりました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比44ドル44セント(0.1%)高の3万4933ドル23セント、
ナスダック総合株価指数は続落して
前営業日比32.702ポイント(0.2%)安の1万4644.952で取引を終えました。
パウエル議長の証言が市場を支えましたが、
上昇幅は限られました。
議会証言でパウエル議長は緩和政策が当分続く、
物価上昇は一時的な要因との見解を示し、
緩和政策の継続を歓迎した市場が買いに走りました。
原油先物相場の下落と、長期金利の下落で
石油、金融関連には売りが出て、
上昇幅を抑えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は前日の米国市場がまちまちな
流れになったこと、
景気回復の期待が後退したことなどから
売りが先行してスタートしました。
午後に入ってTSMCの業績が市場予想に届かなかったことが
嫌気されると、日本市場の半導体関連に売りが波及、
下げ幅を広げました。
鉄鋼業種のみが上昇、32業種が下落する
全面安の展開でした。
特に鉱業、陸運業の下げが目立ち、
その他金融業、証券などの金融関連も厳しい動きとなりました。
日経の日足は短い上下髭を持つ陰線を形成しました。
前日の高値と安値を切り下げ、
形でも下落となりました。
前日解説した通り、これでチャートレベルの
高値の切り下げが成立して
下げトレンド継続に入りました。
2万8000円とボリンジャーバンドの-2σが
重なっていることから支えになるとみられますが、
逆にここを抜けてしまうと下げのスピードはさらに増す可能性があります。
東証1部の売買代金は概算で2兆1142億円、
売買高は9億7117万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1839、
値上がりは279、変わらずは74銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
どうして日本だけが?と言いたくなるような展開でした。
米国市場がまちまちになったのはわかるが、
それを考慮しても中国経済の
堅調な結果を受けてアジア全般が買われたのに対し
日本だけが下がる、しかも幅のある下げ幅というのが
納得し難いようです。
しかし、今の感染拡大は日本を追い込んでいる、
なのにオリンピックに突入、
感染爆発は必至、のような見通しが立つと
外国人は逃げたくなるのも無理はありません。
前日は「空売りを仕掛ける場合は、今夜FRBのパウエル議長の議会証言と
米国市場の反応を見てから、
下押しの圧力が確認できてから行いましょう。」と解説
仕掛けておいた銘柄はすでに約定しているか、
直前でることが多いと思うので、
継続してフォローしていきましょう。
メルマガで掲載する戦略銘柄の中でも
空売りが改めて約定したものがあると同時に、
旬のテーマで買いとして取り上げた
銘柄も約定しているので、注意深く読んでみてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,279.09 -329.40(-1.15%)
ドル・円
109.78 – 109.79 -0.72(-0.65%)
ユーロ・円
129.96 – 129.98 -0.26(-0.19%)
ユーロ・ドル
1.1836 – 1.1838 +0.0052(0.44%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,933.23 +44.44(0.12%)
S&P500種
4,374.30 +5.09(0.11%)
ナスダック
14,644.952 -32.702(-0.22%)
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