2021年8月11日の東京株式市場は4営業日続伸しました。
終値は前営業日比182円36銭(0.65%)高の2万8070円51銭でした。
米国市場は1兆ドル規模のインフラ投資法案を材料に
景気敏感銘柄を中心に上昇、日本市場も買いが先行してスタートしました。
主要企業の好調な決算結果も引き続き好感され、
7月16日以来の28,000円台突破で取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発と反落でまちまちな動きが続きました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比162ドル82セント(0.5%)高の3万5264ドル67セント、
ナスダック総合株価指数は反落して、
前日比72.090ポイント(0.5%)安の1万4788.087で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均が最高値を更新、
S&P500種株価指数も前日比4.40ポイント(0.1%)高の4436.75と反発、
やはり過去最高値を更新して取引を終えました。
1兆ドル規模のインフラ投資法案が上院で可決、
景気敏感株を中心に買いが広がりました。
長期金利が上昇したことはゴールドマンサックスなどの
金融株を押し上げましたが、
ハイテク関連には厳しく、ナスダック指数は押されました。
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【日本市場の動向】
日本市場は前日の米国市場が1兆ドル規模のインフラ投資法案の可決を
材料に上昇したことを背景に
買いが先行してスタートしました。
上げ幅を200円以上に広げる場面もありましたが、
前日同様、上値は重く、
28,000円を超えたこともあり、利益確定の売りが進みました。
上げ幅を縮小させながら取引を終えましたが、
終値でも28,000円をキープ、
7月16日以来の28,000円台回復でした。
ゴム製品、海運業、鉄鋼などの景気敏感株が買われ、
銀行もしっかり、非鉄金属、ガラスなどの素材系も好調でした。
全体の7割が上昇する中、
情報・通信、サービス業、精密機器の3業種のみが下落しました。
日経の日足は長い上下髭を持つ短陽線を形成しました。
前日から高値と安値を切り上げ、
形でも上昇になりましたが、
相変わらず力強い形にはなれず、迷いが続いています。
安値の切り上げ幅に比べて高値の切り上げ幅が小さく、
上値付近では抑えられているのがわかります。
1つ注目するところは200日移動平均線と
25日移動平均線が接しているところまで
安値が進むと切り返して戻していることです。
この安値は28,000円が位置しているところでもあり、
今日の動きによりテクニカル的な節目が集まっている
このポイントが支えになってくれるかが注目されます。
東証1部の売買代金は概算で2兆6453億円、
売買高は11億6013万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1498、
値下がりは621、変わらずは71銘柄銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
終値でなかなか突破することができなかった
28,000円を4日続伸でやっと超えました。
もちろん、まだ安心できるような流れではなく、
変動幅だけをみると、上下ブレが大きく、
不安定な市場が続いています。
決算相場であることを考慮すると
当たり前のこととしても判断されますが
本日の動きは相場全体が上を向き始めたというサインを
出したと解釈してもよいでしょう。
欧米の市場に比べて
日本市場が出遅れているのは明確で
どこに主眼を置くか考えてみると
やはりアフターコロナを見据えた
景気敏感株ではないでしょうか。
海運は随分と高値圏だと見られますが、
景気回復ではさらに上昇する余地があります。
その他、本日厳しい動きとなった半導体、ハイテク関連は
押し目をチャンスだと捉えて、
物色の目を広げる必要があります。
もう一つの注意点は、
前日に伝えた通り、ドル・円レートに
変化が見られ始めたことでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,070.51 +182.36(0.65%)
ドル・円
110.67 – 110.68 +0.23(0.20%)
ユーロ・円
129.67 – 129.69 +0.11(0.08%)
ユーロ・ドル
1.1719 – 1.1721 -0.0012(-0.10%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,264.67 +162.82(0.46%)
S&P500種
4,436.75 +4.40(0.09%)
ナスダック
14,788.087 -72.090(-0.48%)
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