2021年9月21日の東京株式市場は大幅に下落しました。
終値は前営業日比660円34銭(2.17%)安の2万9839円71銭でした。
中国の不動産大手、中国恒大集団の資金繰り悪化が継続して
世界市場に影響を与え、欧州を始め、米国市場も大きく下げました。
売りが先行してスタート、600円の下げ幅の後は
値を戻す場面もありましたが引けにかけて下げ幅を再び拡大させながら終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に下落ました。
ダウ工業株30種平均は大幅に続落して、
前営業日比614ドル41セント(1.8%)安の3万3970ドル47セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に下落して、
前日比330.065ポイント(2.2%)安の1万4713.903で取引を終えました。
前日のアジア市場、欧州市場が
中国の不動産大手、恒大集団のデフォルト懸念で下落、
米国市場もリスクオフの売りに押されました。
中国向け売上高が大きい銘柄に下げ圧力がきつく、
化学のダウ、キャタピラー、ボーイングなどの
下落が目立ちました。
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【日本市場の動向】
中国発のリスク要因で
米国を含む世界市場が大きく下げ、
日本市場も売りが先行してスタートしました。
600円の下げ幅を見せた後は
下げ渋る場面もありましたが、
引けにかけては下げを早めて、660円の
下げ幅まで逆戻りして取引を終えました。
3業種以外の30業種が下落、
空運業、陸運業、医薬品のみが上昇しました。
中国関連として分類される業種や
景気敏感業種が推されて、
特に鉄鋼の下げが目立ちました。
日経の日足は下向けのギャップをあけて
ひげの短い陰線を形成しました。
3万円の大台を保ってスタートしましたが、
すぐ崩れては戻すことなくおわりました
本日の安値は9月8日の安値に近く、
9月6日と7日にあいた上向きの
キャップを埋めにかかります。
予告した通り下げが加速する流れに入りましたが、
明日はギャップを埋めて
9月6日の終値付近で終わって
下げ止まる日が注目されます。
東証1部の売買代金は概算で3兆3780億円、
売買高は13億1988万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1942、
値上がりは218、変わらずは27銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
中国を起点とするリスク要因が
世界の市場を襲いかかってします。
どれくらいの影響がありそうか?という
質問やコメントがあちらこちら聞かれる様になっていますが、
私の意見としては「押し目買いのチャンス」、
だと考えています。
一つの大手が倒産することで世界に波紋を広げるという点ては
リーマンを連想させますが、
リーマンほどの影響の大きさと期間にはならないことでしょう。
中国不動産のバブルが弾ける懸念に関しては
以前から懸念があり、意識されましたが、
中国政府がなんとかするだろうとの認識でここまで凌いできました。
米国との覇権争いで体力を温存したい中国当局が
あまりにも大きな影響を及ぼすような
企業の破綻を容認するのは難しいというのが私の見方です。
しかし、明日すぐ押し目買いを入れましょうということではありません。
23日から到来する社債の支払いで
政府が救済する姿勢が確認されると、
明確な反転が期待できますので、
そこまでは様子見をする必要があります。
今回大きく押された鉄鋼、建機など
中国関連銘柄の押し目買いはもちろん、
環境、脱炭酸など定番のテーマは
引き続き注目、反転時のリバウンド狙いで
物色してよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,839.71 -660.34(-2.17%)
ドル・円
109.63 – 109.65 -0.31(-0.28%)
ユーロ・円
128.60 – 128.62 -0.82(-0.63%)
ユーロ・ドル
1.1728 – 1.1730 -0.0044(-0.37%)
NYダウ工業株30種(ドル)
33,970.47 -614.41(-1.77%)
S&P500種
4,357.73 -75.26(-1.69%)
ナスダック
14,713.903 -330.065(-2.19%)
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