2021年9月30日の東京株式市場は4営業日続落しました。
終値は前営業日比91円63銭(0.31%)安の2万9452円66銭でした。
米国市場が長期金利上昇の一服を材料に上昇しましたが、
日本市場は不調な中国の経済指標を材料に
下げ幅を200円以上に広げる場面までありました。
緊急事態宣言の解除を好感した買いが支え、下げ幅を
縮小したものの、3万円をめぐっての攻防は明日も続きます。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発と続落でまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比90ドル73セント(0.3%)高の3万4390ドル72セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日続落して、
前日比34.242ポイント(0.2%)安の1万4512.441で取引を終えました。
急速に進んだ長期金利の上昇が一服したことが
投資家心理を改善させ、ディフェンシブセクターを
中心に買いがひろがりました。
長期金利が1.4%台まで低下したことが好感され、
250ドルを超える上昇幅まで見せましたが、
債務上限問題が足を引っ張り、
上昇幅を縮小させて終わりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は悪材料が出た割には
限定的な下げ幅を見せて、下げ止まりの
様子となりました。
市場を下押しした材料は中国、
9月の中国PMIが50を下回り、
中国の景気動向に対する懸念が広がりました。
下げ幅を200円まで広げた後は、
明日から解除される緊急事態宣言の後に対する期待が
市場を支え、下げ幅を縮小して終わりました。
陸運が上昇率1位、医薬品、小売業、卸売りなどの
内需系が続きました。
利益確定の動きが続いた海運業が下落率1位で、
輸送用機器、ゴム製品などの景気敏感業種が売られました。
日経の日足は前日同様、
下ヒゲの長い陰線を形成しました。
前日から高値を切り下げ、安値も切り下げたので
形でも下げとなりましたが、
安値の切り下げ幅はわずかで
見た目としてはほぼ同じ所に並んでいます。
並んでいるところに25日移動平均線が位置しているので
支えとして意識されていますが、
明日以降はこの支えをばねにして反転するかが注目されます。
東証1部の売買代金は概算で4兆3914億円、
売買高は15億5125万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1298、
値上がりは789、変わらずは87銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
9月の最終日、明日からは10月相場に入ります。
直近の傾向は9月から上昇トレンドに入り、
年末に向かってあげるパターンが目立ちましたが、
今週だけでみると796円の下落、
明日の一日をこれを埋めるのは
相当難しく、週間ベースの下落で終わりそうです。
それでも、月間では陽線がほぼ確実で
半年間の調整を終えて、
今月でトレンド転換することになりました。
上髭が長い分、上昇トレンドが順調に継続するかは
疑問符がつきますが、
少なくとも明日は3万円を突破して上昇トレンド継続への
道を開くのか、
再び下に振れてしばらく低迷するかが
判明します。
本日の上昇率1位が陸運業で
アフター緊急事態宣言、アフターコロナが
意識されているのは明らかなので、
しばらくはこの投資戦略を維持するようにしましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,452.66 -91.63(-0.31%)
ドル・円
112.00 – 112.01 +0.71(0.63%)
ユーロ・円
129.61 – 129.62 -0.17(-0.13%)
ユーロ・ドル
1.1570 – 1.1572 -0.0091(-0.78%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,390.72 +90.73(0.26%)
S&P500種
4,359.46 +6.83(0.15%)
ナスダック
14,512.441 -34.242(-0.23%)
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