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2021年11月10日の日経概況

2021年11月10日の東京株式市場は4営業日続落しました。
終値は前営業日比178円68銭(0.61%)安の2万9106円78銭でした。
米国市場は3指数が最高値を更新し続ける動きから一転、
利益確定で下げたことを受け、
日本市場も売りが先行してスタートしました。
下げ幅は限定的で、一部の値嵩株が市場を押し下げたので、
まだ下値は堅いと判断することができます。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比112ドル24セント(0.3%)安の3万6319ドル98セント、
ナスダック総合株価指数は12営業日営業日ぶりに反落して、
前日比95.814ポイント(0.6%)安の1万5886.543で取引を終えました。

ナスダック総合株価指数の続伸記録は
11日で止まり、2019年12月以降の
記録更新にはなりませんでした。

大きな下落要因による押しではなく、
連日の上昇に対する反動で、
利益確定の売りが出たのが下げの要因ですが、

下値は堅く、引けにかけて下げ渋って終わりました。
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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場が連日の上昇から一転
利益確定の売りに押された流れを引き継ぎ
売りが先行してスタートしました。

当日は中国と米国の消費者物価指数(CPI)の発表が予定され、
中国が先に発表、前年同月比の上昇率が過去最大を記録、
世界的に高まっているインフレ懸念が意識され
上海・香港指数が下落、日経にも影響を及ぼしました。

パルプ、海運、その他製品などの景気敏感領域が買われ、
ガス、鉱業、輸送用機器などもしっかり。
海運は上げ下げを繰り返し、
変動性が高まってします。

鉄鋼も前日は上昇率2位から本日は下落率3位と
変動性が高く、空運、ゴム製品も
売りに押されました。

日経の日足は上ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
高値と安値を切り下げる形が4営業日続き、
調整が続く流れを示しています。

安値では29,079円まで下落して
支えとして意識される29,000円割れが懸念されましたが
終値では上回って終わりました。

29,000円付近には25日移動平均線、
75日移動平均線など、支えになる指標が3つ重ねています。
強力な支えの要因にはなりますが、逆にここを下に抜けてしまうと
下げが加速しますので警戒が必要です。

東証1部の売買代金は概算で2兆5202億円、
売買高は11億5329万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1213、
値上がりは873、変わらずは97銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

本日発足する第2次岸田内閣は、
可もなく不可もなしの既定路線、
相場への影響はほとんど見られませんでした。

懸念による下げが見られなかっただけでも
下値を支えたとみることもできますが、
政局への関心は今後の政策運営に移りました。

米国のような「3兆ドル」という華々しい
キーワードまでは期待できなくても、
市場が渇望する具体的で中身のある政策の発表が
果たしてなされるのか。

話が進んでいる「18歳以下の10万円相当給付」は
国民が安心して、市場が喜んで買っていくような
政策とは決して言えない、
むしろ「またばらまきかよ」と言われても仕方がありません。
今後に期待すると同時に、懸念材料でもあります。

先行き不透明な現在を映して、
決算相場の現在は、決算結果への反応がわかりづらいという特徴があります。
好決算にもかかわらず売られる展開が
なかったわけではありませんが、今回は特に
「この内容でも売られる?」のような銘柄が多くみられます。

やはり積極的な売買よりは
今後の有望セクターを物色しながら、
決算が一巡する来週以降のトレードを待つのも得策の一つでしょう。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,106.78 -178.68(-0.61%)
ドル・円
113.09 – 113.11 +0.25(0.22%)
ユーロ・円
130.84 – 130.86 ±0.00(0.00%)
ユーロ・ドル
1.1568 – 1.1570 -0.0027(-0.23%)
NYダウ工業株30種(ドル)
36,319.98 -112.24(-0.30%)
S&P500種
4,685.25 -16.45(-0.34%)
ナスダック
15,886.543 -95.814(-0.59%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/beginnning/topics/

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