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2021年11月22日-26日の週間市場展望

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PART1. 株式市場の概況
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【市場総括】

週末2021年11月19日金曜日の東京株式市場は3営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比147円21銭(0.50%)高の2万9745円87銭でした。
米国市場が続落と反発でまちまちな動き、
日本市場はナスダック市場が堅調だったことを背景に
半導体関連を中心に買いが先行してスタートしました。
上昇幅が200円を超える場面では短期の利益確定が優先され
上げ幅を縮小させましたが、3桁の上昇を確保して週間の取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
週末の米国市場は続落と反発でまちまちな動きとなりました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比60ドル10セント(0.2%)安の3万5870ドル95セント、
ナスダック総合株価指数は反発して、
前日比72.139ポイント(0.5%)高の1万5993.710で取引を終えました。

一つの銘柄が市場を揺るがす流れが続いています。
前日はアマゾンで使用が停止される見通しとなった
VISAが大幅に下落したことに続いて、
本日はシスコシステムズが市場予想を下回る業績を発表、

市場の重しとなり、押し下げました。
クレジットカード業界には逆風が続き、
アメリカン・エキスプレスが売られ、
下げ幅は276ドルまで進む場面がありました。
一方、エヌビディアが8%高を記録したナスダック市場は
過去最高値を更新して終わりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場でナスダックが堅調だったことを受け、
ハイテク・半導体関連が買われて
買いが先行してスタートしました。
下げ幅は200円以上に広がりましたが、

前日に最高値を更新したSOX(フィラデルフィア半導体指数)が
再び上昇、ハイテク関連、値嵩株には
物色の資金が向かいました。

前日に続き変動性は高く、
下げに転じる場面もあるなど、
明確な方向性をつかむのは難しい相場でした。

鉱業、精密機器、非鉄金属、輸送用機器など
景気敏感、輸出系が強く、
卸売りも上昇率2位を記録しました。

前日は買われた空運が下落率1位、
証券、陸運業もさえない動きになりました。

前日の上昇を主導した海運が反落、
鉱業、ゴム製品などの景気敏感株の一角が売られ、
石油、医薬品、水産なども軟調でした。

日経の日足は上下ひげを持つ陽線を形成しました。
下髭の方が長く、高値と安値を切り上げたので、
前日の安値は前回の安値を割り込む前の
安値切り上げとして認識されます。

同時に前日の安値は支えになったので、
再び3万円に挑戦する道に入りました。
週足では下髭の長い陰線を形成、
3万円を前にして上げが一服するような形なので
買い安心感はまだ広がっていません。

来週の急転可能性に注意しましょう。

東証1部の売買代金は概算で2兆9270億円、
売買高は11億9635万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1059、
値下がりは1025銘柄、変わらずは99銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
週間では上昇しましたが、
これという方向感が定まらない一週間でした。
材料難で方向感のつかみにくい相場になるのは
予想していたことなので、
驚きはありませんが、トレンドでトレードするには
やりにくいと感じた一週間でしょう。

来週は外部の材料と国内の要因が
ぶつかり合い、堅調と方向感なしを
繰り返す一週間になりそうです。

外部の材料は米国の景気動向。
ブラックフライデーを控えて、小売業企業の決算発表は
好調な結果が目立ち、年末商戦への期待感が高まっています。

経済の7割以上を占める個人消費が上向く指標が相次ぎ、
今後の市場にも先高観が強い可能性が高いですが、
日米とも立会日が4日であるのは
盛り上がりに欠ける要因になります。

日本では想定を超える規模と判明された
経済対策に期待がかかってもよかったのですが、
市場の反応は思ったほどまでに至らず限定的。

真の改革を期待している国民と市場に対して、
毎日見られるのは「給付金10万円」をめぐる
「しょぼい」議論、

分配政策に力を注ぐ姿が続くと、
構造改革に対する実行力はおろか、
まともなアイデアを創生する力があるのか?という疑問符が付きます。

堅調な企業業績を上昇の力に転換する支援を政治に
期待できないことが続くと、
誰もが望む3万円代の道はまだ時間を必要とするでしょう。

今後も有望と考えるべきは半導体、
半導体製造装置、パワー半導体など
セミコンダクター周り。

市場が期待していることを明確にみせたのは
半導体関連大手の値動きでした。
東京エレクトロン<8035>、SCREENHD<7735>など
半導体関連を代表する銘柄が先週
上場来高値を更新しました。

この動きは今後も止まらないでしょう。

半導体関連をはじめ、2022年に注目すべきトレンドと
銘柄の詳細は年末特別講演で明らかにします。
楽しみにしてください。

Yearend2021

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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,745.87 +147.21(0.50%)
ドル・円
114.32 – 114.33 +0.31(0.27%)
ユーロ・円
129.81 – 129.83 +0.59(0.45%)
ユーロ・ドル
1.1353 – 1.1356 +0.0019(0.16%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,870.95 -60.10(-0.16%)
S&P500種
4,704.54 +15.87(0.33%)
ナスダック
15,993.710 +72.139(0.45%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/beginnning/topics/

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