2021年11月3030日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比462円16銭(1.63%)安の2万7821円76銭でした。
10月7日以来、2カ月ぶりの安値を記録しました。
米国市場の反発と自律反発の動きを背景に
朝方は買いが先行しましたが、変異型に関連する
大手製薬会社の発言を引き金に売りに転じました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比236ドル60セント(0.7%)高の3万5135ドル94セント、
ナスダック総合株価指数も反発して、
前日比291.177ポイント(1.9%)高の1万5782.834で取引を終えました。
前日は変異型オミクロン型の懸念から905ドル安で、
2021年最大の下げを記録しましたが、
当日はバイデン米大統領が「ロックダウンは考えていない」と
述べたことを材料に懸念が後退しました。
長期金利の上昇が小幅にとどまったことも好感され
特にナスダックの上昇につながりました。
ディフェンシブ系が買われましたが、
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【日本市場の動向】
日本市場は変異型ウィルスの
影響で前日まで大きく下げた分、
自律反発が出るタイミングにあったことに加えて
前日の米国市場が反発したことを背景に
朝方は買いが先行してスタートしました。
上昇幅は400円を超える場面もありましたが、
モデルナのCEOが既存のワクチンは
変異型のオミクロン型に対する効果が低いと
述べたことが報じられると、
投資家心理が再び悪化、大幅にマイナスにふれて終わりました。
先週に続き前日まで大きく下げた
陸運が一転、上昇率1位を記録、
鉱業、石油・石炭製品が上昇、
その他30業種は下落しました。
特に鉄鋼、海運業、非鉄金属などの
景気敏感業種の下げが目立ちました。
日経の日足は上ひげを持つ中陰線を形成、
高値と安値を切り下げたので、
形でも下げでした。
朝方は前日の終値から上放れしてスタート、
節目の29,000円と移動平均線が
重なっているところに近づきましたが、
ボリンジャーバンドの+1σに到達する前に
抵抗にあって下げました。
10月11日の安値も切り下げたので、
次は10月6日の安値が視野に入ります。
投資判断は変えず、
「まだ反転の兆しが見えない流れなので、
テクニカル的にもまだ新たな買いを入れる場面ではありません。」
MSCIの構成銘柄の見直しにより売買は膨らみました。
東証1部の売買代金は概算で5兆4893億円、
売買高は25億4576万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1533と、
値上がりは572、変わらずは79銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
午後2時までは米国市場の流れを引き継ぎ、
自律反発、反転のチャンスを狙うかのような流れでしたが、
モデルナのCEOが発言したことを引きかねに、
一斉に下げに転じました。
まさしく前日の予測通りで、
「変異型のニュース一つ一つで敏感に反応する」相場で、
数日に渡る動きとして考えていたことですが、
1日の間にネガティブ・ポジティブの両方が現れました。
買いで入った分は、長期投資を除いて
大体ロスカットラインを過ぎていて、
空売りのポジションも本日の戻し中に
利益確定の設定にフィットして
ポジションが解消されています。
結局、どっちもできない状況に陥ている投資家も多いと思いますが、
はっきり言えることは「なにもしなくてもいい」時間帯です。
前日も述べた通り、まだ正確な情報が伝わっておらず、
バイデンさんの発言で上昇、
製薬会社のCEOの発言で暴落など
これからもしばらくは続く動きです。
おとなしく次の銘柄選定に時間を使うか、
割り切ってスキャルピング、デイトレードをする、
両極端の戦略から選ぶ必要があります。
物色の目は経済対策関連と
脱炭酸など、投資テーマが重なる銘柄です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
27,821.76 -462.16(-1.63%)
ドル・円
113.13 – 113.15 -0.43(-0.37%)
ユーロ・円
128.13 – 128.15 +0.22(0.17%)
ユーロ・ドル
1.1325 – 1.1327 +0.0062(0.55%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,135.94 +236.60(0.67%)
S&P500種
4,655.27 +60.65(1.32%)
ナスダック
15,782.834 +291.177(1.87%)
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