2021年12月14日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比207円85銭(0.73%)安の2万8432円64銭でした。
新型コロナオミクロン型による死亡が確認されたとのニュースで
米国市場・欧州市場がげらく、
日本市場もその流れを引き継ぎました。
自社株買いのガイドラインに関する首相の発言で下げ幅を拡大しましたが、
下値では押し目買いが入って下げ幅を縮小して終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比320ドル04セント(0.9%)安の3万5650ドル95セント、
ナスダック総合株価指数は反落して、
前日比217.319ポイント(1.4%)安の1万5413.282で取引を終えました。
なにごともないように収まりかけていた、
新型コロナのオミクロン形について、
イギリスで死亡が確認されました。
米国でも感染者が増えていることから
景気回復が遅れると投資家心理が悪化、
景気敏感銘柄を中心に売りが進みました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の下落を引き継ぎ、
売りが先行してスタートしました。
オミクロン型から死亡が確認されたとの
イギリスの報告を契機に欧米市場が下落、
日本市場は300円を超える下げ幅まで記録しました。
FOMCに備えて一方的にポジションを傾けることはできず、
押し目買いが入って下げ幅を縮小させて
終わりましたが、200円を超える下げ幅で
投資家心理は弱いままとみられます。
前日に続いて、保険業が強く、
医薬品、電気・ガス業などのディフェンシブ銘柄が物色されました。
空運、陸運、サービス業、鉱業などの
景気敏感銘柄に売りが広がりました。
日経の日足は上下ひげを持つ陰線を形成しました。
前日の高値と安値を切り下げ、
12月10日に形成された安値も下に割り込み、
短期的には心理が悪化する流れ、
12月8日の高値で抵抗にあってから
抵抗が続くことになりました。
短期的には前日までの反発から
本日は下に向かってトレンド転換したことになるので、
明日も本日の安値を割り込むと
下げが加速します。
東証1部の売買代金は概算で2兆3251億円、
売買高は9億8594万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1317、
値上がりは766、変わらずは100銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
方向感の出にくい展開が続きました。
先週末から予告していたことなので、
今更驚くようなことではありませんが、
明日までも不安定な動きは続くとみられます。
不安定な相場に拍車をかけたのは
岸田首相の発言で、自社株買いの
ガイドライン設定の可能性を示唆する発言をしたことが
市場に伝わり、下げ幅を拡大させました。
これにより11月に最大1兆円の自社株買い方針を発表した
ソフトバンクGが暴落、
値嵩株であるだけに市場への影響は大きく
市場全体を揺るがしました。
特にソフトバンクは個人投資家への人気が高く、
信用倍率でも買いが信用売りを大きく上回るので
その下げは、追証を促進させ、
さらに市場を押し下げる懸念があります。
ソフトバンクを狙い撃ちするつもりだったのかどうかは
誰にもわからないことですが、
経済を活性化させたいのか、潰したいのかよくわからないような
言動は市場に戸惑いをもたらすのみです。
これから年末までは政治・政策リスクに十分警戒するのがよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,432.64 -207.85(-0.73%)
ドル・円
113.60 – 113.62. +0.06(0.05%)
ユーロ・円
128.09 – 128.1. -0.10(-0.07%)
ユーロ・ドル
1.1274 – 1.1275. -0.0016(-0.14%)
NYダウ工業株30種(ドル)
5,650.95 -320.04(-0.88%)
S&P500種
4,668.97 -43.05(-0.91%)
ナスダック
15,413.282 -217.319(-1.39%)
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