2021年1月4日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日の2020年12月30日比
185円79銭(0.68%)安の2万7258円38銭でした。
020年の最後の取引で米国市場が最高値を更新して上昇、
その流れを引き継ぎ買いが先行してスタートしました。
緊急事態宣言の検討という報道が水を探しました。
金融緩和の長期化は確定されていることで、
コロナウィルスワクチンの普及に対する期待は
収まることではないので弱気な弱気になる必要はないでしょう。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は12月31日が最終取引日で上昇しました。
ダウ工業株30種平均は上昇して、
前営業日比196ドル92セント(0.6%)高の3万0606ドル48セント、
ナスダック総合株価指数も上昇して
前営業日比18.280ポイント(0.1%)高の1万2888.282で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は最高値を更新、
ナスダック総合株価指数は2年連続の上昇引けで
前年比43.9%上昇と、リーマンショック以来の大きさでした。
年末相場で参加者が少ないと言う側面はありましたが、
新型コロナウィルスのワクチン開発及び普及で
景気正常化に対する期待が高まり、買いが進みました。
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【日本市場の動向】
日本市場は変動性高い、激しい動きをみせました。
朝方は2020年末の米国市場が
史上最高値を更新する好調な動きを引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。
買いが一巡した後は新型コロナウィルスの
感染拡大に歯止めがかからず、
緊急事態宣言の検討に入っているとの報道が
悪材料としてさげを呼び込みました。
大きく売り込まれ下げ幅が400円を超える場面もありましたが、
コロナウィルスのワクチン普及に対する期待で、
下降が長く続くとの見方は少なく、
下げ幅を縮小しながら引けを迎えました。
電気・ガス、情報・通信の2業種以外はすべて下落、
年末相場で盛り上がった空運業、陸運業に売りが入りました。
日経の日足は長い下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
昨年の最後の営業日から
高値は切り上げて、安値は大きく切り下げたので
変動性が高まると同時に
高値圏で持ち合ってる様子になりました。
2020年12月29日の大幅上昇が
あまりにも力強かったのでこの高値を明確に上に抜けないと
上昇トレンド継続は難しくなります。
しばらく調整が続く場合は2万7000円、または
そこを下に抜けて25日移動平均線で支えられるかが
確認ポイントになります。
商いは本日も2兆円にわずかに届かず、
東証1部の売買代金は概算で1兆9441億円、
売買高は9億5648万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1629、
値上がりは495、変わらずは63銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2021年の初日、投資家の心理を反映するように
ボラティリティーの高い相場となりました。
米国市場が最高値を更新する好調な動きで
年度末を閉じたことから考えると、
一時的ではあるが400円下げと言うのは
なんとも寂しい話ではあります。
初日からこの動きなので2021年の相場は暗い、とはいかず
弱気になる必要はないと考えています。
まず本日の悪材料になった緊急事態宣言の検討は、
すでに数日前から複数の知事が提言したことであり、
「突っつかれたので慌てて決めました」と言う雰囲気を見せたくないので、
「時間をおいて検討します」のようなパフォーマンスに過ぎず、
今更あっ!と驚くような材料でもありません。
年末特別講演で展望した半導体製造装置が
すでにしっかり動き出すなど、
下げはむしろ「押し目買い」局面と割り切る必要があります。
押し目を広いやすい動きになったのは鉱業、ゴム製品、
空運業なので、短期的なリバウンドに注目します。
電気・ガスは前回短期のリバウンド狙いと伝えてその通りの動きになりましたが、
短期的な過熱感を出してきたので、一回利益確定が出るタイミングです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
27,258.38 -185.79(-0.68%)
ドル・円
102.81 – 102.82 -0.51(-0.49%)
ユーロ・円
126.42 – 126.43 -0.31(-0.24%)
ユーロ・ドル
1.2295 – 1.2297 +0.0029(0.23%)
NYダウ工業株30種(ドル)
30,606.48 +196.92(0.64%)
S&P500種
3,756.07 +24.03(0.64%)
ナスダック
12,888.282 +18.280(0.14%)
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