2021年2月10日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比57円00銭(0.19%)高の2万9562円93銭でした。
30年ぶりの高値更新が本日も続きました。
利益確定の売りが進みながらも、追加経済対策への期待から
米国市場のナスダックは上昇、1万4,000台にのせました。
日本市場も利益確定の売りを消化しながら、
上昇を逃しませんでしたが、モメンタムは弱まってきました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅の反落と続伸となりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して、
前営業日比9ドル93セント安の3万1375ドル83セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日続伸して
前営業日比20.055ポイント(0.1%)高の1万4007.697で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は最高値を
連日で更新、史上初14,000台に乗せました。
ダウは1週間強で1,400ドル以上を上昇、
利益確定のタイミングに来ていたこともあり
売りが優勢となりましたが、
下げ幅は限定的で、追加経済対策への期待は
根強く支えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は堅調な企業業績を背景に、
買いが先行してスタートしました。
連日で30年ぶりの高値を更新する動きから、
一時は売りが進む場面もありましたが、
午後に入って最も注目されていた
トヨタの業績が、上方修正の見通しだと発表されると、
持たざるリスクが意識され、買いが進み、
引けにかけて買いが強含み、
小幅でありながら上昇で取引を終えました。
ゴム製品、パルプ・紙、その他製品
などの景気敏感株が買われ、
トヨタの業績好調を受けて輸送用機器が上昇率4位を占めました。
また先日に引き続き証券・商品先物取引業が強く、
保険を含む金融が強い動きを見せました。
一方、精密機器が利益確定で押され、
建設、食料品などが売られました。
日経の日足は迷いに入った形です。
下ひげを持つ短陽線を形成しましたが、
前日より高値は切り下げ、安値は切り上げたので、
テクニカル上では持ち合いです。
前日よりマイナスになるところでも
安値が大きく売られる事は無いので、
上昇継続の見方を変える必要はありません。
ただし、直近の2日の陽線が、
宙に浮いている状態なので、
反対に抜けるとリバーサルアイランドに
なるので注意が必要です。
商いは連の3兆円超えから、割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で2兆8828億円、
売買高は13億2435万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は947、
値下がりは1152、変わらずは92銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は市場の動きに変調が見られ、
利益確定の動きが出てくるタイミングに来ていることを
解説しました。
米国市場も、日本市場も
割高感が意識されてもおかしくないところですが、
どちらも下値は強く、
少し利益確定が進むだけで、
早速押し目買いが入ってきます。
前日解説した通り、
注目業種に売りが出た場合は、
まだまだ逃げる場面ではなく、
むしろ押し目買いのチャンスだと思う時間帯です。
また、先週の解説では、トヨタの業績が好調でも
市場の反応は好材料出尽くしだと思われる
シナリオも考えられると予測しました。
本日の長い上髭が気になりますが、
明日の動きがどうなるのか、注目度が高まります。
週末が近づいたので、パルプ・紙、
ゴム製品、鉄鋼、化学などの割高感には充分気をつけましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,562.93 +57.00(0.19%)
ドル・円
104.55 – 104.57 -0.22(-0.20%)
ユーロ・円
126.82 – 126.84 +0.26(0.20%)
ユーロ・ドル
1.2128 – 1.2130 +0.0048(0.39%)
NYダウ工業株30種(ドル)
31,375.83 -9.93(-0.03%)
S&P500種
3,911.23 -4.36(-0.11%)
ナスダック
14,007.697 +20.055(0.14%)
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