2021年4月7の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比34円16銭(0.12%)高の2万9730円79銭でした。
1週間ぶりに最高値を更新した前日から、
利益確定が進んだ米国市場が小幅に反落、
日本市場は方向感の欠ける展開になりました。
消耗的な売り買いが続きましたが、下げ幅は限定的で底固さを再認識させました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落して、
前営業日比96ドル95セント(0.3%)安の3万3430ドル24セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落して
前営業日比7.213ポイント(0.1%)安の1万3698.380で取引を終えました。
前日の好調な動きで1週間ぶりの
最高値更新になったことを背景に
目先の利益を確定する売りが出ました。
下落はしましたが、4月19日まで
全成人をワクチン接種対象にするなど、
新型コロナウィルス関連の期待材料は
下値を支え、下げ幅は限定的でした。
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【日本市場の動向】
日本市場は方向感の定まらない動きとなりました。
米国市場が反落したことを背景に
売り優勢となる場面もありましたが、
企業の業績が回復する見通しで
景気回復への期待が下値を支え、
買いが優勢になるなど、
小さい変動範囲の中で消耗的な売り買いが続きました。
前日は32業種が下落する全面安の展開でした、
本日は5業種以外のすべてが上昇、
銀行、保険、証券など金融関連の下げが加速しました。
一方、鉄鋼、海運、金属製品、
非鉄金属など景気敏感・素材系が物色され上昇、
倉庫、建設など内需関連も買われました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
高値と安値は前日より切り下げ、
形ではわかりやすい下げとなりました。
安値が29500円に近づくと
この価格帯に25日移動平均線、
一目均衡表の先行スパン1など
支えになるポイントが複数重なっていることから、
安値支えられて下げ幅を縮小しながら終りました。
サポートラインが重なっていることは心強いですが、
逆にこれを下に抜けてしまうと下げが加速するので、
警戒が必要です。
東証1部の売買代金は概算で2兆5516億円、
売買高は10億8380万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1839、
値下がりは310、変わらずは41銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
4月5日の3万円超えは
結局3月18日の高値の切り下げとして
下げトレンドを準備するフェーズに入ったことを
示す結果となりました。
IMFによる見通しでは世界経済が6%成長と
上昇修正という好材料がある一方、
連日で新型コロナ感染者数が過去最多を記録、
先行きが不透明なことが市場を押さえつけています。
大阪府の感染者数が東京を超えるなど、
収束の見通しが立てられない状況、
さらに感染が広がると、
需要回復を見込んで先に買われていた、
旅行・レジャー関連、空運業などには
厳しい動きが広がりますので、
新規の買いは控えるようにしましょう。
もう一つ注目する必要があると前日に伝えた為替市場、
下げ止まりから一転、109円台の円高に振れました。
やはり為替市場の動向からは目が離せません。
景気敏感・輸出→内需と毎日目紛しく
物色が入れ替わるので、
この動きについていけないという場合は、
むしろ一方引いて保持銘柄の利益拡大戦略に徹するのも一つの戦略です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,730.79 +34.16(0.12%)
ドル・円
109.71 – 109.72 -0.59(-0.53%)
ユーロ・円
130.30 – 130.32 -0.07(-0.05%)
ユーロ・ドル
1.1873 – 1.1875 +0.0054(0.45%)
NYダウ工業株30種(ドル)
33,430.24 -96.95(-0.28%)
S&P500種
4,073.94 -3.97(-0.09%)
ナスダック
13,698.380 -7.213(-0.05%)
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