2021年4月12の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比229円33銭(0.77%)安の2万9538円73銭でした。
米国市場は週末に上昇、最高値を更新しました。
日本市場はその流れを引き継ぎ買いが先行してスタートしました。
買いが一巡した後は、利益確定を急ぐ売りが出ると同時に
「まん延防止等重点措置」の適用が始まったことで投資家心理が後退しました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は週末の金曜日、続伸となりました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比297ドル03セント(0.9%)高の3万3800ドル60セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比70.875ポイント(0.5%)高の1万3900.185で取引を終えました。
前日まで市場を押し上げてきた
金融政策の長期化観測が引き続き好感されました。
それに加えて、ワクチン接種が4月に入り加速、
景気の正常化による
企業業績の向上に対する期待がさらに市場を押し上げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は先週末の米国市場が上昇、
日経225先物も上昇したことを受け、
買いが先行してスタートしました。
買いが一巡すると、利益確定を急ぐ売りが出ると同時に
「まん延防止等重点措置」の適用が始まったことで
景気の先行きに対する不安が広がって
マイナスに転じました。
決算結果を見極めて積極的な投資をしたいという
心理が働き、閑散相場でした。
先週末まで上昇していた精密機器、海運の
景気敏感業種が利益確定で売られ、
その他金融も売りに押されました。
一方、倉庫が上昇率1位、電気、鉄鋼、
繊維製品、証券に加え、
不動産、建設、陸運など内需系が物色されました。
日経の日足はヒゲをほとんど待たない
陰線を形成しました。
高値と安値は切り下げて、
テクニカル上の形でも下げです。
高値ではボリンジャーバンドの+1σが意識され、
安値では25日移動平均線に
支えられる形になりました。
幅のある下落にはなりましたが、
直近の持ち合いの範囲の中にある
持ち合い継続だと考えるのが良いでしょう
先週末は「直近形成している二等辺三角形の持ち合いが
煮詰まってきたので、
来週は上か下に飛んでいくことが期待されますが、
決算発表が増えてくることで、混沌とした流れは続きそうです。」と解説、
予想通りの動きに入ったようです。
商いはおよそ3カ月ぶりの低水準で
東証1部の売買代金は概算で2兆635億円、
売買高は9億5429万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は811、
値上がりは1292、変わらずは87銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
市場に一石を投じたのは安川電気。
先週末の決算発表で、
今期の大幅増益見通しを発表したにもかかわらず、
市場は好材料出尽くしと認識され
7%の下落となりました。
“いくらなんでもこれはひどいんじゃない!”
と怒っても市場がそのように反応したら
受け入れるしかありません。
もう一つ気になるところは
規模別の動きで、日経225が下落する中で、
小型は+0.29%と上昇、
TOPIXも日経225の下落幅に比べると軽微な範囲です。
つまり、個人が手つけやすい小型・中型は
まだ物色されているということです。
先週末に展望した通り、
混沌とする動きは続きますが、
安川電気の動きが影響して業績期待の買いがしづらくなってくる場合は、
さらに下に向かって進むこともあり得ます。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,538.73 -229.33(-0.77%)
ドル・円
109.31 – 109.32 -0.19(-0.17%)
ユーロ・円
130.24 – 130.26 -0.03(-0.02%)
ユーロ・ドル
1.1913 – 1.1916 +0.0016(0.13%)
NYダウ工業株30種(ドル)
33,800.60 +297.03(0.88%)
S&P500種
4,128.80 +31.63(0.77%)
ナスダック
13,900.185 +70.875(0.51%)
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