2021年6月17日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比272円68銭(0.93%)安の2万9018円33銭でした。
米国市場はFOMCの結果で投資家心理が悪化、
幅のある続落となりました。
日本市場はその流れを引き継ぎ、売りが先行してスタート、
下げ幅を400円超えまで広げましたが、
緊急事態宣言の解除を材料に縮小しながら終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続落して、
前営業日比265ドル66セント(0.8%)安の3万4033ドル67セント、
ナスダック総合株価指数は2営業日続落して
前営業日比33.173ポイント(0.2%)安の1万4039.684で取引を終えました。
FOMCの結果、23年度中に2回の利上げ観測、
パウエル議長がテーパリングについて言及など、
市場の心理を圧迫する材料で続落しました。
景気回復の期待で上昇してきた
景気敏感銘柄に買いが進みました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の流れを引き継ぎました。
注目を集めていたFOMCの結果は、
FRBが金融緩和の縮小を準備するステージに入ったとの見方が広がり、
下げ幅を400円超えに拡大する場面もありました。
FOMCの通過で上昇すると見込んで
織り込んでいた買いのポジションが急速に
売りに回りましたが、
緊急事態宣言解除のニュースが支えになり
下げ幅を縮小させて終わりました。
保険、銀行、その他金融業などの
金融関係が物色され、
前日は押されていた空運業が反動で買われました。
サービス業、精密機器、鉄鋼、機械などの
景気敏感業種には売りが広がり、
小売、卸売なの内需の一角も売られました。
日経の日足は長い下ひげを持つ陰線を形成しました。
前日の終値から下離れしてスタート、
そのまま下落して下向けのキャップを開けました。
支えとして働くと期待している
75日移動平均線にまたがって終わり、
終値でも割り込んで終わっているので、
明日以降の動きが注目されます。
本日の安値を割り込んで25日移動平均線に接近する場合は、
直近2日の75日前超えは
ダマシで終わる可能性もあります。
東証1部の売買代金は概算で2兆2782億円、
売買高は9億9759万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1409、
値上がりは673、変わらずは111でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
FOMCは見事に市場の予想を裏切りました。
384円安と下げ幅は縮小したものの、
実質的に400円に近い下落、
テクニカル的な調整とみるには幅が大きく、
投資家心理が急転してしまったことが伺えます。
とは言ってパニックとまでは言えませんが、
なにかしら気持ちの悪いものが残る印象であることは
間違いありません。
FOMCには劣りますが、
注目は日銀金融政策決定会合に移ります。
5月、6月ETF買いが全無だっただけに
その背景が知りたくなるタイミングでの会合ですが、
日頃から市場との会話ではずば抜けて下手な
日銀が適切な説明を行うのか、
注目が集まります。
黒田総裁の会見結果によっては
押しが強まる可能性があるので、
ロスカットポイントは必ず設定しておくこと、
そして、空売りの比率を少し高めてもよいでしょう。
有料メルマガで一つ紹介しているので、
参考にしてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,018.33 -272.68(-0.93%)
ドル・円
110.63 – 110.64 +0.70(0.63%)
ユーロ・円
132.20 – 132.22 -1.17(-0.87%)
ユーロ・ドル
1.1948 – 1.1950 -0.0184(-1.51%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,033.67 -265.66(-0.77%)
S&P500種
4,223.70 -22.89(-0.53%)
ナスダック
14,039.684 -33.173(-0.23%)
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