2021年6月30日の東京株式市場は3営業日続落しました。
終値は前営業日比21円08銭(0.07%)安の2万8791円53銭でした。
米国市場は好調な経済指標の結果を受けて上昇、
日本市場はその流れを引き継ぎ、買いが先行してスタートしました。
上げ幅を180円まで広げる場面もありましたが、29000円付近では
売りが出やすく、上昇幅を返上して終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅に反発と続伸で上昇しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反発して、
前営業日比9ドル02セント高の3万4292ドル29セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比27.827ポイント(0.2%)高い1万4528.335で取引を終えました。
米消費者信頼感指数が市場予想に反して改善、
投資家心理が景気回復に傾き、買いが進みました。
上昇はしたものの、ダウは最高値付近で
利益確定の売りも一緒に出て、
上昇幅は限定的、
ナスダックも最高値の更新が続いたことにで
上昇の勢いは次第に弱くなっています。
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【日本市場の動向】
日本市場は方向感のない展開が続きました。
米国市場は上昇しましたが、小幅で方向感なし、
日本市場も売り・買いが交差する動きに終始しました。
買い先行でスタート、180円まで上げ幅を伸ばす
場面もありましたが、2万9000円を挟んでは
利益確定の売りに押されて上昇幅をすべて返上して
小幅下落で取引を終えました。
8業種が上昇して、25業種が下落、
鉄鋼が前日に引き続き軟調で、下落率1位、
前日は買われた精密機器も幅のある下落となりました。
サービス業が上昇率1位、情報・通信、
ゴム製品も上昇しました。
日経の日足は上下髭を持ち、上ヒゲの方が長い
くっつく直前まで狭くなってきた75日移動平均線と
25日移動平均線の間に挟まれ、
動きはますます煮詰まってきました。
形では高値と安値を切り上げたので、
上昇ですが、前日同様、
動く範囲が狭く、横ばいの続きだと考えることができます。
煮詰まったチャートはいつかは爆発するもの、
焦りと焦燥感はあると思いますが、
この時間帯を抜け出すまでは
強引なトレードはやめましょう。
東証1部の売買代金は概算で2兆3477億円、
売買高は9億6336万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1296、
値上がりは786、変わらずは108でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
ジンクス、アノマリーという言葉が
市場ではよく聞かれますが、
少しでも経験のある投資家なら
誰もが気づいて、気にするアノマリー、
前日にも言及したことのある「月末下落」です。
本日は180円上昇まで見せたことで
ついにアノマリーを破るかと期待されましたが、
後場に入って前日の終値を挟んでの動きに終始したあと、
嘘のようにマイナスに落ちて引けました。
昨年から数えるとなんと10ヶ月。
アノマリーというより
ニューノーマルと言われてもおかしくないような流れです。
それでも本日はそこまで売り込まれてないので、
投資家心理は弱気というより
様子見とみることができますが、
相場を上昇させるにはあまりにも国内材料が少ないのが現状です。
アノマリーも日本の市場も、結局は「先行き不透明」という
世間を映しているようです。
当分はこの動きから抜け出せませんが、
米国市場の動きから一つのヒントを得ましょう。
ナスダックとダウの乖離が広がりつつあるので、
景気敏感からハイテク関連という流れで解釈するなら、
日本でも物色するところが自ずと見えてくるのではないでしょうか。
ハイテク関連、半導体、特に環境に関わる
パワー半導体は注目してフォローしておきたい分野です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,791.53 -21.08(-0.07%)
ドル・円
110.48 – 110.49 -0.21(-0.18%)
ユーロ・円
131.39 – 131.41 -0.43(-0.32%)
ユーロ・ドル
1.1891 – 1.1894 -0.0018(-0.15%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,292.29 +9.02(0.02%)
S&P500種
4,291.80 +1.19(0.02%)
ナスダック
14,528.335 +27.827(0.19%)
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