2020年4月8日の東京株式市場は4営業日続伸しました。
終値は前営業日比403円06銭(2.13%)高の1万9353円24銭でした。
米国市場は900円を超える上昇幅から一転、小幅の下落で終わり、
日本市場は200円の下げ幅を記録する場面もありましたが、
3桁の上昇を記録しながら19,000円台にのせてきました。
経済対策を受けての上昇は本物か、疑心暗鬼は続きますが、
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して、
前営業日比26ドル13セント(0.1%)安の2万2653ドル86セント、
ナスダック総合株価指数も小幅に反落して
前営業日比25.97ポイント(0.3%)安の7887.260で取引を終えました。
前日に1627ドル高と過去3番目の上げ幅を記録して
利益確定の出やすいタイミングにあった上に
朝方に937ドルまで買われる場面があったことから
午後は利益確定の売りがでました。
利益確定の売りに加えて
死者数が減少していたニューヨーク州が再び過去最多になったと公表され、
投資家心理が冷えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は変動幅の大きい1日になりました。
米国市場が小幅の下落になりましたが、
取引時間中には大きくあげる場面もあったことを受け、
買いが先行してスタートしました。
緊急事態宣言を受けて
経済活動が停滞すると言う懸念から
200円を越える下落になる場面もありました。
経済対策への期待から再び上昇に転じ、
500円の上昇幅を見せるなど、
迷いが残る動きをしながらも上昇して取引を終えました。
銀行、鉄鋼、石油、鉱業4業種以外の
すべての業種が上昇、
特に空運業、陸運業、医薬品の上昇が目立ちました。
日経の日足は実体レベルでは2日連続の
ギャップを形成しました。
長い下ヒゲを持つ陽線を形成して
前日の高値と安値もしっかり切り上げました。
前日解説した通り高値では
19,500円と3月25日の高値が意識されて
抵抗になりました。
本日の高値から明日は下げに転じると、
再び18,000円と19,500円を変動範囲にする
レンジ相場になる可能性が高くなりました。
新たに買いを考える方は
3月25日노高値19,564円を上に抜けるのかを確認しましょう。
東証1部の売買代金は概算で2兆8114億円、
売買高は16億8156万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1634、
値下がりは478、変わらずは56銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
経済対策と緊急事態宣言、どちらが勝つか
興味津々な1日でしたが、
市場は一旦経済対策の方を好感したように見えます
しかしそのように単純に考えるだけでは
全体像は見えてきません。
一時大きく上昇したものの
米国市場が小幅の下げ、アジア市場も軟調、
感染者数が減ってないなどの悪材料を持っても
3桁の上昇続けた事は、
日本市場が底打ちになり、強気に移行し始めていると
考えることもできるでしょう。
短期で利益確定を重ねていく戦略に変更はありませんが、
注目していた精密機器は本日も大きく上昇、
明日からは利益確定が出る位置なので、警戒が必要です。
テレワーク、自宅で過ごす時間が多くなる分、
テレワーク関連はもちろん、セキュリティー関連にも
次の物色がむきやすいので、引き続き注目する価値はあるでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
19,353.24 +403.06(2.13%)
ドル・円
108.81 – 108.82 -0.06(-0.05%)
ユーロ・円
118.26 – 118.30 -0.16(-0.13%)
ユーロ・ドル
1.0868 – 1.0871 -0.0009(-0.08%)
NYダウ工業株30種(ドル)
22,653.86 -26.13(-0.11%)
S&P500種
2,659.41 -4.27(-0.16%)
ナスダック
7,887.260 -25.978(-0.32%)
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