2020年4月9日の東京株式市場は小幅に反落しました。
終値は前営業日比7円47銭(0.04%)安の1万9345円77銭でした。
米国市場が新型コロナウイルスの感染拡大が
ピークアウトするとの期待で大きく上昇、
日本市場はその流れを引き継ぎましたが、
200円まで下げ幅を広げた後、引けにかけて急速に下げ渋りました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比779ドル71セント(3.4%)高の2万3433ドル57セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比203.64ポイント(2.6%)高の8090.90で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は3月11日以来の高値、
ナスダック総合株価指数は3月10日以来の
高値を記録しました。
新たな入院患者数が減っていることから
新型コロナウイルスの感染拡大がピークアウトするとの
期待で市場は強気に動きました。
サンダース氏が米大統領選から撤退ことで
医療保険関連が大きく上昇、
協調減産の見通しで原油先物相場が上昇したことも
石油関連銘柄を通じて市場を押し上げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の上昇を引き継ぎ、
買いが先行しましたが、
勢いは長く続きませんでした。
8日の新型コロナの感染者数が500人を超え、
最多を更新したことで警戒感が強まり
200円に迫る下げ幅まで進みました。
大引にかけては協調減産への期待や
日銀のETF買いが期待され
下げ幅を大きく縮小させながら取引を終えました。
鉱業、海運業が強く、非鉄金属、ゴム製品、金属製品などの
素材系に買いが進みました。
陸運業、食料品、倉庫などの内需系が押され、
直近強かった精密機器には利益確定の売りが出ました。
日経の日足は長い下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
高値は切り下げ、安値は切り上げたので
形では持ち合い、
直近の四日間の動きの中では
頭打ちになりそうな流れになりました。
やはり19,500円と3月25日の高値が
抵抗になっている流れですが、
まだ下に振れてないので
上昇が止まったとは確定してはいけないところです
明日は下に振れて、18,000円と19,500円を変動範囲にする
レンジ相場になるかを確認します。
明日、10日は聖金曜日で海外の主要市場が休場、
積極的な売買は見られず、
様子見ムードが市場を抑えました。
東証1部の売買代金は概算で2兆2997億円、
売買高は13億6889万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1007銘柄、
値上がりは1098、変わらずは64銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
朝方発表された4月の地域経済報告、
いわゆるさくらリポートでは
全国の9地域すべてで景気判断が
下方修正されました。
11年ぶりの全地域の引き下げで
最後の記録は2009年1月、
リーマンショックの余波だったので、
今回の下げがリーマンショック級と
言うことを数字でも裏付けています。
米国市場の大きな上昇、11年ぶりの景気判断の下方修正、
上げ下げの材料が交錯する中で、
小幅の下げを選びましたが、
騰落率もほぼ拮抗していることから
またすぐに下がるとは考えにくいでしょう。
明日は海外の主要市場が休場で
材料に欠ける+週末要因で
ポジションを一回軽くするための売りがて安くなっています。
短期志向で買い進めていた方は
利益確定を考えていいタイミングでしょう。
規模別では小型、市場ではマザーズが大きく買われたので、
個人投資家のお金が先回りして入ってくる気配が
見えています。
マザーズは今週強い動きになったので、
明日の利益確定を経って、
来週以降に注目するのもよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
19,345.77 -7.47(-0.04%)
ドル・円
108.85 – 108.86 +0.02(0.01%)
ユーロ・円
118.14 – 118.18 -0.05(-0.04%)
ユーロ・ドル
1.0853 – 1.0856 -0.0007(-0.06%)
NYダウ工業株30種(ドル)
23,433.57 +779.71(3.44%)
S&P500種
2,749.98 +90.57(3.40%)
ナスダック
8,090.903 +203.643(2.58%)
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