2020年7月15日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は前営業日比358円49銭(1.59%)高の2万2945円50銭でした。
米国市場はハイテク業種に利益確定の売りが出ると同時に
資金が資本財などの景気敏感業種にシフトして上昇しました。
日本は米国市場の流れを引き継ぎ、買いが大きく先行してスタートしましたが、
国内の強い買い要因が欠如、上げ幅を小幅に縮小させながら終わりました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は上昇しました。
ダウ工業株30種平均は3日続伸して、
前営業日比556ドル79セント(2.1%)高の2万6642ドル59セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比97.73ポイント(0.9%)高の1万0488.58で取引を終えました。
新型コロナウィルスの拡大に
歯止めはかかっていませんが、
ここまで市場を牽引してきたハイテク銘柄が売られて
出遅れ感の強かった業種に資金がシフトする動きが見られました。
キャタピラー<CAT>が+4.83%、シェブロン
資本財、消費財を中心に、ホームデポ
ボーイング
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【日本市場の動向】
日本市場は新型コロナ関連のワクチン材料で
投資家心理が改善しました。
米国のモデルナでは被験者全員に抗体が確認されたと
発表され、米ダウ指数の先物が大幅高、
日本市場にも買いが波及しました。
国内の材料が少ないことから
400円の上昇幅が見えてくると、
利益確定の売りが出ることで
上昇幅を縮小させながら取引を終えました。
33業種すべてが上昇する中、
鉱業、鉄鋼、機械などの景気敏感セクターが強く、
不動産、自動車、陸運業も見直されました。
一方、前日は上昇幅が大きかった
銀行、証券、保険などの
金融関連は利益確定が進んだことで
相対的に弱い上昇幅を記録しました。
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ陽線を形成しました。
前日の終値から上離れしてした後、
そのまま上昇する上向きのキャップを形成しました。
直近で作られていた持ち合いを
上に抜けてブレイクアウトをしたので、
上に向かってのトレンドが強くなる流れを形成しました。
平になっていたボリンジャーバンドの+2σに
またがる形で上昇しましたが、
明日も上昇を続ける場合は、スプラッシュに入ることになります。
ただし、ボリンジャーバンドが横ばいなので
一旦中に戻る動きも予想されます。
商いは2兆円を回復、
東証1部の売買代金はで2兆2092億円、
売買高は12億4571万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1860、
値下がりは260、変わらずは51銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
全体の86%が上昇する強気の相場でした。
日米においては業種によって温度差が見られます。
米国はここまでの上昇相場を牽引してきた
ハイテク関連に利益確定が広がり、
伝統産業とも言える資本財、エネルギー関連が買われました。
一方、国内は前日に「IT、ハイテク関連、半導体関連に注目する
必要があることは間違いなく、」
「大きく下げる動きにならない場合は、
再び上昇モードに切り替わるチャンスも残されています。
その際は、半導体関連に注目が集まるので、
注意してフォローしていきましょう。」と解説した通り
東京エレクトロン、信越化学など
半導体関連が強く推移しました。
先週間での持ち合い相場を上に抜け出したのは
注目に値しますが、週末にかけては利益確定が広がることも考えられ、
せっかく積み上げた利益の減少もありえます。
その際、ハイテクが売られると同時に
米国市場が先行している、資本財、エネルギー関連に
資金が向かう可能性があるので、今のうちに物色しておくのもよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,945.50 +358.49(1.59%)
ドル・円
106.91 – 106.92 -0.35(-0.32%)
ユーロ・円
122.22 – 122.23 +0.68(0.55%)
ユーロ・ドル
1.1430 – 1.1432 +0.0099(0.87%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,642.59 +556.79(2.13%)
S&P500種
3,197.52 +42.30(1.34%)
ナスダック
10,488.577 +97.734(0.94%)
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