2020年7月29日の東京株式市場は4営業日続落しました。
終値は前営業日比260円27銭(1.15%)安の2万2397円11銭でした。
米国市場は決算発表の結果が市場予想に届かなかったこと、
景気支援策をめぐって与野党が対立する政局を反映して下落、
日本市場も円高と感染者数拡大で下落を余儀なくされました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比205ドル49セント(0.8%)安の2万6379ドル28セント、
ナスダック総合株価指数も下落して
前営業日比134.18ポイント(1.3%)安の1万0402.09で取引を終えました。
決算発表の結果が市場予想に届かなかった
銘柄が主に売られることで、
市場全体の動きも悪化しました。
共和党1兆ドル規模の経済対策案を発表したものの、
3兆ドルを主張する民主党と
対立ムードが高まり、引けにかけて一段と押され、
安値付近で取引を終えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は決算結果、円高、国内感染拡大で
押される展開となりました。
日産、キャノンなど予想を上回る
下振れを発表した銘柄が相次ぎ、
投資家心理が悪化しました。
国内の感染者数が1,000人の大台に
のったことも、景気の先行きに対する懸念を広げて、
下げ幅を広げました。
海運業、情報・通信業の2業種以外
31業種すべてが下落、
特に鉄鋼、自動車など輸出関連銘柄に厳しい売りがでました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
高値と安値は前日より切り上げて
形でも下げとなりました。
前日の終値から下離れした後、
そのまま下げたので下向けのキャップを開けました。
三角持ち合いを上に抜けた先週の動きから一転して
2週間前の持ち合いの中に戻ったことになります。
決算相場であることを考えると
このように上下方向感なしに揺れ動く動きが
当分続くと考えられます。
東証1部の売買代金は2兆1053億円、
売買高は11億8639万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1810、
値上がりは309、変わらずは53銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「まだ円安の方にふれたと言う
兆しは見えないので、安心するのは早いでしょう。
むしろ支えられて欲しい105円が崩れた場合は
さらに早く円高が進む可能性もあるので
為替の動向には常に注意を払っておく必要があります。」と解説、
待ってましたといわんばかりに
104円台に突入する加速ぶりを見せました。
それを反映して輸出関連銘柄に厳しい売りが広がりましたが、
さらに注目はFOMCの結果です。
今夜のFOMCが円高を加速させる内容になる場合は、
当分の厳しい下げは避けられないでしょう。
ただし、再選に向かってなんでもあり、という勢いで進む気が
充満しているトランプ政権の圧力が、
米国市場を押し上げるような方向に振れさせると、
日本の市場は支えられるでしょう。
現在のように先行きが不透明な状況では、
楽観シナリオよりは円高加速という悲観シナリオに強く
反応するので、今週末まではポジションを強気で立てるのが難しくなります。
円高の際に支えになる内需型を物色すると共に、
適切な流れに入ってきたら割高銘柄に関しては
空売りをしかけてもいいタイミングではないでしょうか。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,397.11 -260.27(-1.15%)
ドル・円
105.00 – 105.02 -0.62(-0.58%)
ユーロ・円
123.17 – 123.18 -0.52(-0.42%)
ユーロ・ドル
1.1728 – 1.1730 +0.0017(0.14%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,379.28 -205.49(-0.77%)
S&P500種
3,218.44 -20.97(-0.64%)
ナスダック
10,402.092 -134.175(-1.27%)
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