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2020年8月21日の日経概況

2020年8月21日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比229円99銭(1.00%)安の2万2880円62銭でした。
ハイテク銘柄に再び資金が流れ込んだ米国市場は小幅の上昇、
ナスダックは過去最高値を2営業日ぶりに更新しました。
日本市場は米国市場の株高を背景に高くスタートしましたが、
明確な材料が見当たらず、上値は限定的な範囲で陰線を形成しながら
今週の取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は反発ました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して、
前営業日比46ドル85セント(0.2%)高の2万7739ドル73セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比118.49ポイント(1.1%)高の1万1264.95で取引を終えました。

ナスダック総合株価指数は2営業日ぶりに
過去最高値を更新しました。
朝方発表された週間の米失業保険申請件数が
市場予想の92万件を上回り、
110万件を超えたことが悪材料で朝方は100ドル近く下げる場面がありましたが、

前日は利益確定に押されたハイテク関連銘柄に
買いが進むことを背景に
プラスに転じて取引を終えました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場が上昇したことを背景に
買いが先行してスタートしました。
高値ベースでは前日の高値を超えるところまで
勢いよく上昇しましたが、

相場をリードするような特段の材料が見当たらず、
週末に備えて、積極的な買いを進める動きにも乏しく、
小幅の上昇幅を維持しながら
上値が重いまま今週の取引を終えました。

前日に続き半導体関連、電子部品関連は冴えない動きで、
海運業、銀行業、食料品も売られました。
一方、空運業が物色され、
東京製鉄が10年ぶりに中国に鋼材の輸出を再開したとの報道を受け
鉄鋼株全般が買い進められました。

日経の日足は前日と同じ形で上下ひげを持つ陰線を形成しました。
高値と安値を切り上げ、
形では上昇になり、トレンド転換しましたが、
陰線であることから、気持ちのいい転換とは言えない流れです。

前日は「ここでトレンド転換して切り返すか、
さらに下落して25日移動平均線を目指すかの岐路に立っています。」と解説
一旦トレンド転換、下げトレンドにストップをかけました。
ただし、これで下げが終わったとも見られず、
来週初めには本日の高値を上に抜ける必要があります。

週足は上下ひげを持つ陰線を形成、
高値は切り下げ、安値は切り上げたので持ち合いになりました。
週間で見ても持ち合いなので
今週はトレンドなし、方向性に欠けた動きだったのがわかります。

商いは5日連続で2兆円を割り込み、
7ヶ月ぶりの連続低調ぶりを記録しました。
東証1部の売買代金は概算で1兆6777億円、
売買高は9億1028万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1330、
値下がりは718、変わらずは124銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

先週末は今週の動きに対して
「堅調な動きが予想されるが、円高傾向が鍵を握る」と
解説しました。

結果としては軟調な動きで、懸念していた円高傾向が
輸出関連銘柄を中心に押さえ込みました。
また週初に発表された4-6月期のGDP速報値が
大幅に悪化したことを受けて大幅下落でスタートしたことも響きました。

それでも来週は軟調というより、底堅い展開を予想します。
日本市場は7ヶ月ぶりとなる5日連続の
売買代金2兆円割れで、方向感にかけていますが、
大きく売り込まれる材料がなく、上げづらい中でも
「閑散に売りなし」の格言通りになるか、注目していきます。

米国市場ではハイテク関連、巣ごもり関連が
継続して物色されていることから、
週後半で軟調な動きになった
半導体関連、電子部品、精密機器セクターは
反発する際に押し目買いのチャンスだと捉えています。

来週の注目イベントは日本よりは米国の方で
指標、会合が盛り沢山。
最も注目されるのは
週後半の8/27-28に開催されるジャクソンホール会合(*)、

パウエル議長が27日、金融政策の枠組み見直しについて講演することが
予告されており、世界が注目しています。
このイベントに向かって動きづらく、
軟調な動きでも空売りを仕掛けるのは難しいので、
底堅い動きが予想されます。

金融政策の枠組み見直し内容によっては
金融関連銘柄にも影響が及ぶので、
その動向に注目してみましょう。

猛暑が続いていますが、
健康に気をつけて、週末はゆったりと過ごしてください。

*ジャクソンホール会合
米国ワイオミング州でカンザスシティ連邦準備銀行によって毎年開かれる国際会議。
主要国の中央銀行幹部や政策立案担当者、学者などが参加する経済シンポジウム。
世界経済が直面する重要な経済問題が議論されるので、世界的に注目されます。
今年のテーマは正しく”Challenges for Monetary Policy(金融政策における課題)”、
金融政策の枠組みについて重要な議論が行われるのは間違いないと予想されます。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,920.30 +39.68(0.17%)
ドル・円
105.54 – 105.55 -0.48(-0.45%)
ユーロ・円
124.96 – 124.98 -0.70(-0.55%)
ユーロ・ドル
1.1834 – 1.1836 -0.0018(-0.15%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,739.73 +46.85(0.16%)
S&P500種
3,385.51 +10.66(0.31%)
ナスダック
11,264.954 +118.493(1.06%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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