2020年9月30日の東京株式市場は大幅に反落しました。
終値は前営業日比353円98銭(1.50%)安の2万3185円12銭でした。
米大統領選候補のテレビ討論会の結果待ちと、
欧州の感染者数拡大を受けて米国市場が反落、
日本市場も売りが先行して60円安でスタートしました。
バイデン氏優勢との分析結果が報じられると、
景気への逆風が懸念され、下げ幅を広げて終わりました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落ました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落して、
前営業日比131ドル40セント(0.5%)安の2万7452ドル66セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比32.28ポイント(0.3%)安の1万1085.25で取引を終えました。
冬場が近づくタイミングに
欧州で新型コロナの新規感染者数が増加傾向にあることが
投資家心理を慎重モードにシフトさせました。
前日はポジティブなニュースが出た追加経済対策に関しても
大統領選前に成立するかは不確実との報道で
売りが続きました。
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【日本市場の動向】
日本市場は新型コロナの新規感染者数が増加する
材料で下落した米国市場の流れを引き継ぎ、
60円安でスタート、
前場終わりにかけては下げ渋る展開も見られました。
午後にはいって、米大統領選候補のテレビ討論会の結果
法人税の増税を打ち出しているバイデン氏の優勢が伝わると、
米株価指数先物が大幅に下落、
日本株も下げ幅を広げました。
情報・通信業のみが上昇、
32業種は下落しました。
特に銀行、保険、証券などの金融全般に加え、
空運、海運など景気敏感業種を中心に売りが広がりました。
日経の日足は短いヒゲを持つ陰線を形成、
下げの勢いが強い形になりました。
前日は「9月14日の動きを参考にする場合、
現在の位置から2σに押されて中に戻る動きになります。
その場合は25日移動平均線までの
調整が目に入りますが
上でも下でも幅は狭いので逆に上に抜ける場合は
強い上昇トレンドで24,000円を目指すことになります」と解説、
25日移動平均線までの調整が一気に進みました。
終値では節目となる25日移動平均線を
割り込んで終わりましたが
前回9/24の反発したポイントを参考にする場合は、
割り込んで終わったからといって
必ずしも悲観的になる必要はありません。
ただし、ファンダメンタル的には揺れ動く材料が
続くのでしばらくの不安定な動きは避けられません。
東証1部の売買代金は概算で2兆9096億円、
売買高は14億4236万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1892、
値上がりは253銘柄、変わらずは31銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
米大統領選候補のテレビ討論会を
リアルタイムで少し覗きましたが、
内容の評価以前に「マナーで勝負有り」という
感じが伝わってきました。
トランプ氏の無礼さは今更強調する必要はないくらい有名ですが、
再選で焦りを露わにしている現状においては
それがさらに増幅しているようにみえて、
継続してみることができませんでした。
「あなたが47年間やったことより、
私の47ヶ月の功績の方が大きい」とトランプ氏が攻めましたが、
その47年の経験からくる冷静な返しに
47ヶ月では太刀打ちできない様子でした。
市場は「市場に優しくないバイデン」優勢で
大きな調整を強いられましたが、
討論会は10月15日、22日にも予定されており、
このままバイデン氏優勢に流れると
景気敏感セクターには逆風が強まりそうです。
景気敏感セクターで割高感のある銘柄を
ショートトレード(空売り)の対象として
物色するのも線略的にはよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,185.12 -353.98(-1.50%)
ドル・円
105.62 – 105.63 +0.07(0.06%)
ユーロ・円
123.86 – 123.88 +0.58(0.47%)
ユーロ・ドル
1.1726 – 1.1728 +0.0046(0.39%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,452.66 -131.40(-0.47%)
S&P500種
3,335.47 -16.13(-0.48%)
ナスダック
11,085.248 -32.277(-0.29%)
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