2020年11月20日の東京株式市場3営業日続落しました。
終値は前営業日比106円97銭(0.42%)安の2万5527円37銭でした。
コロナワクチンの開発期待や、追加経済対策を巡っての先行きを材料に
米国市場が3営業日ぶりに反発しました。
日本市場はその流れを引き継ぐことができず、
直近の上昇による利益確定、過熱感の解消が進み
3日連続のギャップ明け下落となりました。
大きな売りにつながる材料は出にくいことから底硬い流れが予想される日本市場、
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均3営業日ぶりに反発して、
前営業日比44ドル81セント(0.2%)高の2万9483ドル23セント、
ナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反発して
前営業日103.111ポイント(0.9%)高の1万1904.714で取引を終えました。
新規失業保険申請件数が74万2000件と、
5週ぶりに増えたことを材料に、売りが先行、
200ドルを超える下げ幅まで進みました。
一方、アストラゼネカの新型コロナワクチンが
有効性を確認できたとのニュースや、
経済対策に対して与野党が合意に向かって動き出したとの
報道で先行きへの期待がかかり、下げ幅を打ち消して
プラスに転じて取引を終えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は本日も利益確定が優先されました。
今週に入って急激に上昇、
29年ぶりに26,000円台に乗せた事で
達成感が意識されるとともに
短期的な過熱感も意識されて、解消する動きとなりました。
新型コロナワクチン開発を巡っては、
ポジティブなニュースが続いているので、
一方的に売り込む動きにはつながりませんでした。
前日には押された鉄鋼、ゴム製品、金属製品などの
素材系、景気敏感セクターに買いが入り、
自動車、海運もしっかりでした。
一方、保険が売られ、陸運、空運業も軟調でした。
日経の日足は上下ひげを持つ短陽線を形成しました。
安値では一目均衡表の転換線で止まり戻りました。
高値と安値は前日より切り下げて
実体が前日より下放れしている
実体レベルでのギャップが3日続きました。
ギャップが3日続く場合は、過熱感が意識されるので、
一回戻りを試す時期に来ていると言えます。
ここで切り返すとまだ上昇の勢いは強く、
今回の上昇26,000円を早速
上に抜けてくるかが注目されます。
商いは前日より収縮しました。
東証1部の売買代金は概算で2兆2165億円、
売買高は10億8896万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は788、
値上がりは1296、変わらずは93銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
今週は前半に大幅高、
後半に入って利益確定の動きになりました。
26,000円と言う象徴的な数字を
29年ぶりに突破した事は、
市場関係者のみならず
投資家の心理をも好転させるのに十分な出来事でした。
週後半の3日続落は確かにキャップを開けながら
下がってくることで投資家が懸念するに十分な形にはなりましたが、
26,000円までの道のりから考えると
下げ幅はまだ調整の範囲だと判断して問題ない動きです。
日米ともに決算発表がピークを過ぎ、
主要なイベントも消化しているので、
来週は材料不足の色が濃くなっています。
23日が勤労感謝の日、立ち会い日が4日しかないことも
市場に方向性が出にくくする要因になります。
注目は25日以降に予定されている米国の指標・イベントです。
25日に7-9月期のGDP改定値が発表され、
米10月個人消費支出・個人所得、10月耐久財受注
10月新築住宅販売など、景気動向を把握するのに
欠かせない指標がびっしりと予定されています。
加えて11/4~11/5開催分のFOMC議事録の内容も
気になるところです。
24日にはベストバイの決算発表、
27日が年末商戦の入り口にあたるブラックフライデーと
小売関連の動向が話題に乗り始めるので、
日本市場でも小売、消費財関連のセクターには注目です。
27日に日本の10月都区部消費者物価指数が
予定されているのも要チェックです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
25,527.37 -106.97(-0.42%)
ドル・円
103.83 – 103.84 +0.01(0.00%)
ユーロ・円
123.29 – 123.30 +0.32(0.26%)
ユーロ・ドル
1.1873 – 1.1875 +0.0029(0.24%)
NYダウ工業株30種(ドル)
29,483.23 +44.81(0.15%)
S&P500種
3,581.87 +14.08(0.39%)
ナスダック
11,904.714 +103.111(0.87%)
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