2020年12月11日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比103円72銭(0.39%)安の2万6652円52銭でした。
米国市場が追加経済対策について対立が続き、まちまちな動き。
日本市場は23円安くスタートした後、プラスに浮上して、
再び200円下げなど、メジャーSQもあり、荒い値動きとなりました。
下げ幅は限定的で、市場を78円押し下げたSBGの動きを除けば
堅調な動きだったとさえ言える締め括りでした。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落と反発、まちまちな動きでした。
ダウ工業株30種平均は続落、
前営業日比69ドル55セント(0.2%)安の2万9999ドル26セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比66.855ポイント(0.5%)高の1万2405.808で取引を終えました。
前日同様、追加経済対策を巡っての
対立が市場を押さえつけました。
コロナに関連しては1日の死者数が日本の累積合計よりも多い
3,000人超えを記録、危機感による売りが広がりました。
3万ドルはキープして終わりたいとの
心理が強く働き、その金額を囲んで激しい攻防が続きましたが、
29,999という絶妙な数字で取引を終えました。
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【日本市場の動向】
日本市場はメジャーSQ日を迎えて、
神経質な動きで取引をスタートしました。
米国の追加経済対策をめぐって
与野党の対立が解消されないことを反映して
投資家心理は悪化、下げ幅を広げる場面もありましたが、
売り込まれる動きにはつながらず、
限定的な下げ幅で、戻しながら今週の取引を終えました。
今週のECBに続き、来週は米国のFOMCがあり、
一方的に売り込む行動には踏み切れませんでした。
空運業が連日の高変動性をみせ、上昇率1位、
輸送用機器、その他製品が後に続きました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
前日から高値は切り下げ、安値も切り下げたので、
形でも下落、高値圏での持ち合いは継続です。
3回目の27,000円挑戦になるかと
予想しましたが、まだ時期が早かったようで
下値が固いまま横ばいが続いています。
ここまで支えになってくれていた
ボリンジャーバンドの+1σが抵抗に変わりつつあり、
+2σも下向きに変わって上値を抑えています。
正しく上では抑えられ、下は支えられている
板挟みの状態ですので、
どちらにバランスが崩れる方向に動き出します。
東証1部の売買代金は概算で2兆8820億円、
売買高は12億8218万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は696、
値上がりは1396、変わらずは88銘柄でした。
指数は下げたものの値上がりが6割強を占めました。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
週間では下落した日経、
8日までの3日間は続落スタートでした。
9日に300円を超える大幅上昇、
10-11で続落と先週までの強気一変度の
展開とは違う週間となりました。
FOMCに向かっての準備と見るべきなのか、
ここまでの強い上昇に対する日柄調整なのか、
いずれにしても本日はもうちょっと下げるかと言うところでしたが、
下げ幅は限定的で「やはり下値が強い」と言う
印象で取引を終えました
いよいよ来週はFOMC、
追加緩和に対する期待は膨らんでいますが、
米国も日本市場も高値圏まで短期間で上昇してきた事は、
ある程度その期待を織り込んだとも考えられるでしょう。
思った通りにFOMCで追加緩和が確認されると、
材料出尽くしで一旦下げにふれてしまうことも考えられます。
しかしそれは短期的な動きに過ぎず、
金融緩和が市場に与える影響はより長期的に見る必要があります。
豊富な流動性を背景に
株式市場への資金供給は続くと思われるので、
短期的な下落などの動きにとらわれず、
中長期的な視野で市場をとらえる必要があるでしょう。
注目すべきは、15日から始まるIPOラッシュ。
15日から29日にかけて26銘柄と言う
忙しい日程を消化することになります。
多くの銘柄がマザーズ、実に18銘柄が待ち受けています。
利益を確保した大型銘柄を売って
その資金でIPOに向かう可能性があるので、
大型、値笠株は上値が重くなることも考えられます。
その分、マザーズ市場は盛り上がるので、
今週末はマザーズを中心に銘柄を物色しておくのもよし、
動き自体を観察するのも面白いのではないでしょうか。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
26,652.52 -103.72(-0.39%)
ドル・円
104.08 – 104.09 -0.40(-0.38%)
ユーロ・円
126.23 – 126.25 -0.09(-0.07%)
ユーロ・ドル
1.2127 – 1.2129 +0.0037(0.30%)
NYダウ工業株30種(ドル)
29,999.26 -69.55(-0.23%)
S&P500種
3,668.10 -4.72(-0.12%)
ナスダック
12,405.808 +66.855(0.54%)
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