2020年12月15日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比44円60銭(0.17%)安の2万6687円84銭でした。
米国市場は3日連続でまちまちな動きになる中、
ハイテク関連株に買いが集まり、ナスダックは再び最高値に向かって動き出しました。
日本市場もナスダックの強い動きを引き継ぎ、
半導体関連に強い動きが期待されましたが、様子見モードのほうは勝った格好です。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は3営業日に渡ってまちまちな動きが続きました。
ダウ工業株30種平均は反落、
前営業日比184ドル82セント(0.6%)安の2万9861ドル55セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比62.168ポイント(0.5%)高の1万2440.040で取引を終えました。
コロナに関連して感染拡大が止まらず、
新たなロックダウンの可能性が浮上した結果、
景気回復の期待に水を刺す形となりました。
FDAが緊急承認したファイザーのワクチンが
14日から全米で接種開始されましたが、
大幅な切り返しの材料には至りませんでした。
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【日本市場の動向】
日本市場は様子見ムードが強く、
方向感のない動きに終始しました。
15-16日の予定で行われるFOMCの
結果を見極めたいという心理が強い一方、
コロナの感染者数拡大に歯止めがかからないことも
上値を抑える要因となっていますが、
下値も強く、持ち合いの色が段々強くなっています。
パルプ、ガラス、非鉄金属、精密機器など
素材・景気敏感セクターが上昇率の上位を占め、
石油・石炭セクターも上昇しました。
一方、空運業が下落率1位で変動性が高まっており、
電気・ガス、鉄鋼、保険業の下げが大きく、
海運業、その他金融業も売りに押されました。
日経の日足は長い上ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
前日より実体がさらに小さくなり、
高値は切り上げ、安値も切り下げたので、
形でも下落です。
直近の持ち合いの中にあってその範囲がだんだん
狭まっていると言うことに変わりはありません。
一目均衡表の転換線が下値を支えています。
ここで上に抜けたらさらに上昇が強まりますが、
FOMCで明確な材料が出て方向が定まる必要がありそうです。
様子見を反映して商いはさらに減少、
東証1部の売買代金は概算で2兆2219億円、
売買高は11億1825万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1177、
値上がりは894、変わらずは110銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
FOMCを前にして持ち合うのは
充分予想できる事ですが、
日米が同時に、持ち合いが煮詰まってくると言うのは、
どうも不気味さが残ります。
日本市場は高値圏で持ち合っており、
ラウンドにもならずに横に並びながら
その先端がだんだん細くなって、
今にもどちらかに爆発しそうな形になっています。
米国市場も最高値圏を維持していますが、
上昇の三角持ち合い、
見方によっては上昇のウェッジを形成しており、
やはりどちらかに大きく振れる準備をしています。
上か下かどちらか同じ方向に動き出したら、
年末の相場でついていきやすくなりますが、
仮に反対方向に動いてしまうと、
今後の動きはさらにわかりにくくなります。
来週に入ると年末に向かって
ポジションを整理する動きが強まることが予想されますので、
保持しているポジションは一旦利益を確定して、
来年の相場に備える現実的な行動をとることも
考えておく必要があります。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
26,687.84 -44.60(-0.17%)
ドル・円
104.08 – 104.09 +0.17(0.16%)
ユーロ・円
126.37 – 126.39 +0.09(0.07%)
ユーロ・ドル
1.2141 – 1.2143 -0.0012(-0.09%)
NYダウ工業株30種(ドル)
29,861.55 -184.82(-0.61%)
S&P500種
3,647.49 -15.97(-0.43%)
ナスダック
12,440.040 +62.168(0.50%)
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