2019年7月30日の東京株式市場は3営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比92円51銭(0.43%)高の2万1709円31銭でした。
米国市場はまちまちな動きになりましたが、
日本は7月下旬からスタートした円安基調が継続、
幅広い銘柄に買いが入りました。
商いも増えてきて、8営業日ぶりに2兆円を回復、
様子見相場以降の動きに備えて上昇を準備しているような流れです。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅に続伸と反落、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に続伸して、
前営業日比28ドル90セント(0.1%)高の2万7221ドル35セント、
ナスダック総合株価指数は小幅に反落して
前営業日比36.882ポイント(0.4%)安の8293.329で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は前日に過去最高値を更新したので、
利益確定が出やすいタミングにありました。
その上、31日のFOMC結果を見極めたいとの
様子見心理が強く、方向感のない動きに終始しました。
週後半に行くほど注目イベントが多く
一方的な方向性は見られにくい環境というのが現状です。
個別銘柄の物色を中心とするこの動きは
週末までは続きそうです。
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【日本市場の動向】
日本市場は本日も大きな材料はなく、
個別銘柄の物色とファンダメンタルズ関連ニュースに
細かく反応する相場でした。
朝方の円高を背景に、6月の鉱工業生産指数の結果がさえないことから
金融緩和が強まるとの期待もあり
170円高まで進みましたが、
市場全体を盛り上げる持続性はなく、
上昇幅を縮小させながら取引を終えました。
上昇幅に比べると7業種以外のすべてが上昇したことは
力強さが見え始めてきたと言えます。
前日は押された電機機器、機械などの景気敏感銘柄に買いが入る一方、
倉庫、水産、食料品などの内需の一角にも買いが入りました。
一方、その他金融業、証券などの金融関連がおされ、
石油・石炭製品、海運業の売りも見られました。
商いは8営業日ぶりに2兆円を突破しました。
東証1部の売買代金は概算で2兆850億円、
売買高は11億4041万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1527、
値下がりは533、変わらずは88銘柄でした。
日経の日足は長い上ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
前日同様、実体が小さく、上髭が長いことから
迷いか様子見ムードが強いことを示しています。
前日は「安値がタッチしたのは200日線まで上に抜けてきた
25日線であり、21,500円割れの寸前だったので、
支えられやすいポイントでもありました」と解説、
25日線、そして21,500円を割らずに切り返してきました。
本日の高値を超えて上昇トレンドに戻るなら5月に開けた
ギャップ埋めに再び挑戦することになりますが、
週末まで様子見させる要因があまりにも多いのが現状です。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
米国市場がまちまちな動きになったことからすると
本日の動きは意外な強さと考えてよいでしょう。
なおさら、思うほど企業業績が上向いてない(ここまでの結果を見る限り)中での
躍進ですので、その意味は大きいと言えます。
日銀金融政策決定会合は予想通り、現状維持で
市場へのインパクトはほぼ0。
ここまで引き上げる材料がない中で強い、その大きな原因の一つが
7/19以降進んでいる円安傾向です。
一方、ここまで業績を発表した企業の7割が上方修正を行なっている
米国市場が反落したのには強いドルの業績への影響が入っています。
Factsetによる分析でもそのことが語られています。
(S&P 500 Companies with More Global Exposure Reporting Double-Digit Earnings Decline in Q2)
これに関連して日米会談ではなんらかの論点が出てくる可能性があるので、
円相場への感応度が強い銘柄は急激に変動する可能性がありますので
十分気をつけてください。
狙いのセクターは食品・外食関連の株主優待が多く確定する
8月末に備えて、今から仕込みを入れることです。
詳しく戦略銘柄で一つ取り上げていますので、
読んでみてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,709.31 +92.51(0.43%)
ドル・円
108.61 – 108.62 -0.03(-0.02%)
ユーロ・円
120.95 – 120.99 +0.14(0.11%)
NY(ドル)
27,221.35 +28.90(0.10%)
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