2019年8月8日の東京株式市場は5営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比76円79銭(0.37%)高の2万0593円35銭でした。
米国市場が明確な材料がない中、まちまちの動きになった結果、
日本市場は小幅売りが先行してスタートしました。
アジア市場が上昇に転じたことが確認されると上昇に転じ、
上昇幅を広げる動きも見られましたが、
新たな材料不足で上昇幅を縮小させられながら取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落と続伸、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比22ドル45セント(0.1%)安の2万6007ドル07セント、
ナスダック総合株価指数は2営業日続伸して
前営業日比29.561ポイント(0.4%)高の7862.826で取引を終えました。
長期金利の動きによって左右される1日でした。
国債が買われることで10年物国債利回りが一時1.59%、
2年10カ月ぶりの低水準を付けるなど長期金利が下落、
下げ幅は589ドルに達する場面がありました。
午後に入ると長期金利の低下が一服、
景気動向への懸念が和らいだことで
下げ幅を縮小させながら当日の取引を終えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は上昇はしましたが、方向性の定まらない動きでした。
朝方は小幅のマイナスになる流れもありましたが、
人民元の基準値が市場予想の範囲内で
元安に設定されてことを受け、通貨安誘導による
貿易摩擦の激化懸念が後退、
アジア市場が上昇に転じると日本市場もプラスに振れました。
午後に入って新たな上昇材料が乏しかったことで、
上昇幅は縮小させられながら取引を終えました。
直近強く抑えられていたゴム製品、繊維製品、金属、化学などの
素材系に買い戻しが入り、建設、医薬品、食料品など
内需の一角にも買いが広がりました。
一方、石油・石炭製品、海運業に加え、
その他金融、保険などの金融関連銘柄にも売りがでました。
東証1部の売買代金は概算で2兆878億円、
売買高は11億8706万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1088、
値下がりは962、変わらずは99でした。
日経の日足は下上ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
前日の高値と安値を切り上げたので、
トレンド転換したことになります。
前日の解説とおり、短期の戻りを試す動きになりますが、
21,500円が早速抵抗に変わる可能性がある上、
13週、26週移動平均線も上を塞がっていることから、
力強く上昇に戻るのは難しく時間をかけて数回の抵抗を消化する必要がありそうです。
本日も高値では早速抵抗にあい、
終値は後場に入ってからの安値でした。
短期のリターン狙いで買いを入れても、
急変することが予想されるので、注意が必要です。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日は前日の動きとは別の動きをみせました。
日経が小幅上昇になる中、TOPIXは小幅の下落、
マザーズが日経225の上昇幅を上回り、
JASDAQ平均は日経の上昇幅に届きませんでした。
規模別に見ると小型株がほとんどの上昇をリード、
大型は下落しているので、
個人が手を出しやすい小型に資金が周り、
大型には慎重な見方が残っているのがわかります。
それでも本日の上昇は最悪の時期を抜け出し、
8/6を直近のダブルボトムにしてくれる可能性を秘めた
大事な意味を持ちます。
戦略はまだそのままですが、
小型が見なされ、徐々に中型の方に動きが広がるので、
来週の連休明け以降は戻りの動きが強くなるかを注意しながら観察します。
明日は3連休に備えての低調な売買が予想されますが、
その分、材料が出た銘柄は動きやすくなります。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,593.35 +76.79(0.37%)
ドル・円
106.04 – 106.05 -0.25(-0.23%)
ユーロ・円
119.00 – 119.04 +0.07(0.05%)
ユーロ・ドル
1.1221 – 1.1224 +0.0032(0.28%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,007.07 -22.45(-0.08%)
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