2019年1月8日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比165円07銭(0.82%)高の2万0204円04銭でした。
米中の貿易摩擦に関して、ポジティブな材料が出たことで
米国市場が続伸、日本市場もその流れを引き継ぎました。
為替市場で109円台の円安傾向が見られたのも
投資家心理を改善させ、3週間ぶりの高値を形成して引けました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比98ドル19セント(0.4%)高の2万3531ドル35セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比84.614ポイント(1.3%)高の6823.471で取引を終えました。
直近の急激な上昇から利益確定の出やすいタイミングで
朝方は下げる場面もありました。
米国と中国の貿易摩擦をめぐる会談で
中国側は副首相が参加するなど、積極的に交渉に臨むとの
報道があったことが心理改善につながりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は貿易摩擦の進展に期待して
米国市場が好調な動きを続けたことを受け
185円高と買いが先行してスタートしました。
20,000円台を固めた後は、20,200円を守る動きに入り、
午後に入って、為替市場で109円と円安傾向まで加わると
上げ幅を300円越す場面も見られました。
主力銘柄を中心に買いが入りましたが、
まだ積極的に上値を追う動きまでには至らず、
上げ幅を縮小させながら引けました。
原油先物市場の上昇を受け石油・石炭製品業種が上昇、
半導体関連の精密機器、情報・通信業にも強い上昇がみられました。
一方、食料品、陸運などの内需型は利益確定に押されました。
商いは増加して
東証1部の売買代金は2兆6752億円、
売買高は15億5257万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1304、
値下がりは761、変わらずは63でした。
日経の日足は長い上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
前日の長い上髭の陽線が気になるところでしたが、
その高値を無事に上抜いてきたところから
直近の底打ちはできたと判断してよいでしょう。
ただし、陰線で引けたので、まだ迷いは強いと判断されます。
前日は抵抗になっていた
ボリンジャーバンドの+1σを超えて、
12/21の陰線も超えたので、ギャップが埋まりました。
まずは21,000円と25日線までの戻りを狙う
短期的な買い戦略を取っていいと判断します。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
20,200円台に乗せてきた日経、
テクニカル的な形をみると、安心するには早い流れです。
上下ヒゲを持ち、十字架に近い陰線、
典型的な迷いの象徴でありますが、前日の高値を超えてきたというのに
投資家は注目します。
一旦底打ちとして考えていいことは伝えましたが、
米中の貿易摩擦に関してはポジティブなニュースが続いた後、
そのニュースの影響分を相殺するほどの
ネガティブニュースが続くという経験を何回もしてきました。
いまだに何一つ解決できたものはないので、
いつでも波乱要素になるということは常に意識しておく必要があります。
明日は良品計画、イオン、サイゼリヤ、ABCマートなど
小売の決算発表が予定され、
10日はローソン、7&I-HD、ファーストリテ、安川電、ユニー・ファミマなど
代表的な銘柄の発表が続きます。
個別銘柄の動向に注目するだけでなく、
貿易摩擦の影響がどれだけ顕在化がしてきたのかも
確認事項の一つとして考える必要があります。
戦略は主力銘柄を短期的にトレードすることや、
空売りの銘柄に対しても継続してフォローすることです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,204.04 +165.07(0.82%)
ドル・円
108.30 – 108.31 +0.46(0.42%)
ユーロ・円
124.52 – 124.56 +0.80(0.64%)
NYダウ(ドル)
23,531.35 +98.19(0.41%)
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