2019年5月7日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比335円01銭(1.51%)安の2万1923円72銭で終えました。
連休明け直前にトランプ氏が追加関税に課してツイッターで発言、
米国市場が一時470ドルまで推される展開になりました。
日本市場は米国市場の流れを次と同時に円高の影響を受けて令和の初取引日に
厳しい動きになりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比66ドル47セント(0.3%)安の2万6438ドル48セント、
ナスダック総合株価指数は反落して
前営業日比40.707ポイント(0.49%)安の8123.289で取引を終えました。
緊迫する米中関係が影を落としました。
米国が中国に対する関税を25%に引き上げると発表、
投資家心理が冷え込みました。
下げ幅は470ドルを超える場面もありましたが、
最終的な合意への期待を背景に下げ渋りました。
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【日本市場の動向】
令和に入ってから初取引の日本市場は
米中貿易摩擦の問題が連休明け近くで勃発、
大きな下げを記録しました。
トランプ氏が「10日から2000億ドル分の中国製品に対して
現在10%の制裁関税を25%に引き上げる」と発表したことで
世界の市場が動揺しました。
祝賀モードを期待していた日本市場にはショックで
中国関連に分類される銘柄、
景気敏感銘柄に売りが広がりました。
リスク回避の売りで商いは膨らみ
東証1部の売買代金は3兆2176億円、
売買高は15億6494万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1457、
値上がりは623、変わらずは60でした。
日経の日足は短い下ヒゲを持つ中陰線を形成、
支えになって欲しかった22,000円を1日で抜けました。
下にギャップ明けにはならなかったものの、
幅のある下落で投資家心理が悪化、
明日もこの安値を割り込んだらアイランドリバーサルのような
下げが予想される形になります。
連休前は
“先高観がまだ強い状態なので、
明日まで急変がなければ連休明けは基本的に上を目指す動きになるでしょう。”
“やはり連休明けは上目線が必要になりそうです。”と解説しましたが、
最後の最後で暴れる変数が出てきました。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
連休の間、市場の流れを少しだけ整理しておきましょう。
連休始まって早々、米国市場は非常に強気で動いていました。
連休中に発表された米国の雇用統計の結果が良かったことで
ナスダック指数、S&P500の両指数が再び史上最高値を更新しました。
日本市場にも連休前の予想通り、先高観が高まり期待が持たれましたが、
爆弾は連休明け直前、いつもの通り
トランプ氏のツイッターで飛びました。
自然に8日から米国のワシントンで開催される米中閣僚級貿易協議が
最大の注目イベントになりましたが、
中々手強い材料に出会った格好です。
日本市場にとってのダブルパンチは
リスクの高まりに伴い、急激な円高が進み110円台で推移していることです。
総合して考えると、
8日の米中閣僚級貿易協議がどこに転ぶか、
しばらくは様子見をする必要があるので、
円高の影響を受けやすい景気敏感株や輸出関連には慎重になる必要があります。
注目するところは内需株、
リスクの高まりによる債券価格の上昇(利回りの低下)を考えると、
運用成績の改善が期待される保険、銀行などの金融関連に注目です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,923.72 -335.01(-1.51%)
ドル・円
110.61 – 110.62 -1.06(-0.94%)
ユーロ・円
123.83 – 123.87 -0.57(-0.45%)
NYダウ(ドル)
26,438.48 -66.47(-0.25%)
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