2019年5月16日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比125円58銭(0.59%)安の2万1062円98銭で終えました。
米国市場は自動車関連の追加関税を6ヶ月先送りすると
報道されたことを材料に上昇、
日本市場は自動車のトランプ氏が輸出に制限を求めると
発言したことが嫌気されました。
落ち着きを取り戻す動きがまだ見えてない市場の中で、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は2日続伸して、
前営業日比115ドル97セント(0.5%)高の2万5648ドル02セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比87.653ポイント(1.1%)高の7822.147で取引を終えました。
ポジティブ・ネガティブが交差する1日でした。
朝方は中国の経済指標が悪化したことや
景気の先行き不透明感で売りが先行しました。
午前の途中で自動車やその他部品の追加関税は
6ヶ月先送りするとのニュースが流れて
市場は上昇に転じました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が上昇したことを引き継ぎたい雰囲気でしたが、
ファーウェイ関連の速歩が市場を揺るがしました。
米国がファーウェイへの輸出を禁止したことが速報で流れると
米中貿易摩擦が激化するとの見方で売りが広がりました。
米国市場は自動車への追加関税を先送りすることで上昇しましたが、
日本とEUはトランプ氏が自動車輸出の制限を求める大統領令を検討していると
伝わったことも市場を押し下げました。
景気敏感株、輸出関連銘柄に売りが出て、
市場が再び下げたことが嫌気され証券が下落率1位を記録しました。
一方、前日投資戦略で予告していた電気・ガス業の戻りが始まり、
上昇率1位を記録ました。
商いは前日より薄くなり
東証1部の売買代金はで2兆3942億円、
売買高は14億6158万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1227、
値上がりは845、変わらずは68でした。
日経の日足は長い下ひげを持つ短陰線を形成しました。
前日の高値と安値を切り下げて形でも下落になりましたが、
安値では21,000円を意識しているのが明確です。
実体が-2σの外に出るスプラッシュは終了しましたが
-2σを下に押し下げるバンドウォークは継続しています。
-1σと75日線が重なったので、強い抵抗線になります。
ここから反発するとこのポイントと25,000円の壁が待っているので、
抵抗になりやすく、抜けるには力強い材料が必要になります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末より今週前半にかけて
経済指標の発表が多く控えているので
上下変動しやすい相場になると解説しました。
米国市場の最初を抑えてつけたのは
予想に反してネガティブな結果が出た中国の指標でした。
自動車関税についてポジティブ発言をしたり、
日本に対してはネガティブなことだったりと
市場の動きを混乱させる発言がフィルターなしで飛ぶので
トレンドがつけめないのも当然といえば当然です。
明日は金曜日なので、空売りの利益を確定する買い戻しが
午前中入ってくる可能性が高いでしょう。
本物の上昇だと錯覚しないことです。
輸出・中国関連・景気敏感銘柄は買いを控えて、
前日解説した通り、「大きくさげた電気・ガス業は反発しますが、
戻り待ちの売りが膨らんでいる状態ですので、
戻り中の抵抗は強くなることを忘れないでください。」
電気・ガス業の急変には気をつけましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,062.98 -125.58(-0.59%)
ドル・円
109.37 – 109.38 -0.13(-0.11%)
ユーロ・円
122.61 – 122.65 -0.17(-0.13%)
NYダウ(ドル)
25,648.02 +115.97(0.45%)
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