2019年5月21日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比29円28銭(0.14%)安の2万1272円45銭で終えました。
ファーウェイへの制裁は米国企業の相次ぐ取引中止宣言と共に
深刻化して行き、半導体関連を中心に米国市場が下げました。
日本市場も影響を受けて売りが先行してスタートしましたが、
午後に入ると反発の動きも見せたので、
短期的なリバウンドが見られるタイミングです。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比84ドル10セント(0.3%)安の2万5679ドル90セント、
ナスダック総合株価指数も続落して
前営業日比113.91ポイント(1.5%)安の7702.375で取引を終えました。
ファーウェイへの制裁が厳しくなることが
投資家心理を悪化させました。
グーグルやインテルなどの米国企業が相次いで
取引中止を発表したことを受け、
米中の貿易摩擦は深化するとの懸念が広がりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は外部要因で押し下げ、
個人が拾うことで下げ幅縮小という動きになりました。
米国市場同様、ファーウェイへの制裁が影響して売りが先行してスタート、
下値では個人が割安感を意識した買いを入れることで
下げ幅を急速に縮小させながら取引を終えました。
日銀のETF買いへの期待、中国市場の安定的な動き、
110円台を見せた円安傾向も加わり
上昇に転じる場面もありましたが、
まだ強気にはなれず、マイナスに戻して終わりました。
急進したソフトバンクのリードで情報・通信業が上昇、
ゴム製品、鉄鋼、ガラスなどの素材系が切り返しを試しました。
一方、商船三井、川崎汽船などが大幅安になった
海運業が下落率1位をマークしました。
商いは小幅に増加、
東証1部の売買代金は概算で2兆3313億円、
売買高は12億5455万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1320、
値上がりは743、変わらずは78でした。
日経の日足は上下ひげをもつ短陽線を形成、
本日の実体は先週末から月曜日にかけての日足より
分厚くなったことで、勢いが小幅強くなったことを示しています。
ただし、高値と安値は切り下げてので、
75日線が抵抗になったことと解釈され、
下げやすくなる流れを形成しています。
午後に入って陽線まで押し上げて引けたことは
ここで切り返すなら、5/14の安値から安値を切り上げることになり、
回復を試みる動きにつながります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
相場は迷いに入っている様子を示しながら、
そろそろいいのでは?という動きが見られました。
まず、上昇率上位を見るとガラス、鉄鋼、ゴムなど
直近まで売られていた素材系が注目されました。
また、朝方は米国市場の動きが影響して売られていた
半導体関連が急速にプラス圏に戻して終わっています。
押しが強かった分、短期のリバウンドを狙う動きが
出てもおかしくないタイミングでしょう。
根本的な問題は何一つ解決されてないので、
景気敏感、素材系には買いを入れても短期で利益を確定していく
戦略を徹底してください。
それに加えて明日は機械受注(3月)、貿易収支(4月)など
注目度の高い指標が待ち構えているので、
好調な結果が出た場合は短期のリバウンドは強まるでしょう。
空売りを入れた分は、短期的に戻りを試す動きになりやすいので、
あまり焦らないでください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,272.45 -29.28(-0.14%)
ドル・円
110.14 – 110.15 +0.03(0.02%)
ユーロ・円
122.85 – 122.89 -0.06(-0.04%)
NYダウ(ドル)
25,679.90 -84.10(-0.32%)
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