2019年6月13日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比97円72銭(0.46%)安の2万1032円00銭で終えました。
米国市場が続落、香港で大規模のデモがあったことを背景に
200円を超える下げ幅を見せましたが、下げ幅を縮小させながら取引を終えました。
半導体関連の銘柄に売りが出た他、米国の利下げ観測は金融銘柄に
影響を及ぼしているので、銘柄の選別幅はだんだん狭くなっています。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比43ドル68セント(0.2%)安の2万6004ドル83セント、
ナスダック総合株価指数も続落して
前営業日比29.846ポイント(0.4%)安の7792.720で取引を終えました。
半導体メモリーの需給関連で悪材料が出たことで
半導体関連銘柄に売りが出た他、
利下げ懸念は金融圏の収益悪化を懸念させ、
ゴールドマンサックスなどの金融銘柄に売りが出ました。
一方、利下げへの期待は下を支え、
下げ幅は限定的でした。
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【日本市場の動向】
日本市場は6日連続の低調な商いの中、
半導体需給の改善に遅れるとの観測を背景に
売りが先行してスタートしました。
容疑者を中国本土に引き渡せるようにする
「逃亡犯条例」改正案への反対で
香港のデモ隊と警察が衝突、投資家心理が悪化
下げ幅を200円以上に広げる場面がありましたが、
香港市場が下げ幅を縮小させることが確認されると
東京市場も下げ幅を100円以下に収めながら取引を終えました。
香港にビジネスを展開するトリドールなどが下げ、
半導体関連の電子部品、精密機器が下げました。
一方、NTTドコモ、KDDIなどの通信関連には買いが入りました。
商いは6日連続で2兆円を割り込みました。
前日同様、018年8月17~27日(7日連続)以来の記録です。
東証1部の売買代金は概算で1兆9028億円2、
売買高は11億7485万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1673、
値上がりは394、変わらずは74でした。
日経の日足は上下ヒゲの長い短陰線を形成しました。
25日線に乗せて、支えられていますが、
前日までの高値圏から下に振れたので、
アイランドリバーサルの形で残る流れになりました。
前日は「ここで下にトレンド転換すると、
下落が加速する形になるので、
上昇を継続するには5/28の高値を早急に超える必要があります。」と解説、
5/28の高値に届く前に下げたので、高値の切り下げ継続
本日の安値を割り込んで下げ始めると、さらに下げが加速します。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
中国関連の材料は今はもはや他国の事情ではなく、
リアルタイムで影響を及ぼしています。
特に本日のような大きなデモ隊・警察の衝突のような事態は
悪影響が甚大ですが、騰落数だけでみると全面安の様子の中、
97円という下落幅はむしろよく守ったと言える数字です。
ただし、安心できるような状況ではなく、
ファンダメンタルズ的にも不透明感が多く、
テクニカル的にも25日線、5日線をすべて下抜け、
下げトレンド継続、しかし日足は25日線に乗せられているという
岐路に立っています。
少し調子を取り戻したかと思った精密機器、電子部品などの
銘柄に売りが出ているので、保持している銘柄がある場合は
警戒が必要です。
なお、奇跡的な施策がない限り、限界にきているビジネスモデルを持っており、
構造改革も市場から評価されず暴落を起こしたJDIの「安値求め」の買いは
積極的にやめるようにしましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,032.00 -97.72(-0.46%)
ドル・円
108.34 – 108.35 +0.03(0.02%)
ユーロ・円
122.42 – 122.46 -0.39(-0.31%)
NYダウ(ドル)
26,004.83 -43.68(-0.16%)
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