2019年6月25日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比92円18銭(0.43%)安の2万1193円81銭で終えました。
米国市場は方向感なしに上下小さい範囲で動きましたが、
日本は中東情勢をめぐるリスクの高まりで円高が進んで上値を抑えました。
それでも下げ幅が限定的なのは低調な商いが物語るように
G20の結果に対する期待を込めた動きだと見られます。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比8ドル41セント高の2万6727ドル54セント、
ナスダック総合株価指数は続落して
前営業日比26.011ポイント(0.3%)安の8005.696で取引を終えました。
米中の貿易摩擦をめぐる話題で、
事務レベルでの協議が始まったことが伝わると買いが進みましたが、
医療界への規制が加わる見通しになったことで
ヘルスケア関連銘柄には売りが入りました。
バイオ関連銘柄への売りはナスダックにも波及し、
小幅ではりますが、続落を記録しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は地政学リスクの高まりを受けて進んだ円高の影響で
輸出関連・景気敏感株に売りが出ました。
24日、イランに対する追加経済制裁が発表され、
中東をめぐるリスクの高まりで円買いが進みました。
107円台で推移した前日までの動きから
106円台まで進展、ドル・円レートは5ヶ月ぶりの高値を記録しました。
自動車関連、電気機器、精密機器などのセクターが下げ、
食料品、陸運業、倉庫などの内需に買いが集まりました。
商いは4年半ぶりの低さを記録した前日より改善したものの
2兆円を割り込んだままでした。
東証1部の売買代金は概算で1兆7305億円、
売買高は10億2985万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1209、
値上がりは821、変わらずは114銘柄でした。
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ短陰線を形成、
高値と安値を切り下げて、小幅ではありますが
下げトレンドが継続する流れを作りました。
下値では意識される線に近づいてきました。
21,000円の上で横ばいで推移する25日線が変動幅の中に入っており、
ここで支えられるかが焦点になります。
懸念事項としては、75日線が抵抗になり、下げ始めた位置が
下雲の先行スパン1であり、抵抗になりやすいサインを
いつも出すポイントです。
ここから戻る場合でも先行スパン1は抵抗になりやすくなることを
覚えておきましょう。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
直近では戦略銘柄に関しても、業種に関しても
安値からの拾い上げに集中しています。
絶好調の米国市場からすれば日本市場は出遅れすぎというのが
判断材料の1つですが、それでもすぐ手を出さないように
アドバイスするのはまだナイフが落ちる途中だからです。
ナイフが落ちてから拾い上げても十分なほど
価値にくらべて割安なレベルまで進んだ銘柄は多く潜んでいます。
本日は中東関連で地政学リスクのニュースなど
市場を揺るがす材料が出てきても下値を保っているのは
むしろいいサインとして捉えることができるでしょう。
G20での米中会談が期待した通りの結果にならない時と
劇的に進展した時、両方のシナリオをおいて議論が活発ですが、
根本的な解決策が出てこない限り、年末まではニュースで一喜一憂する
動きになるという観測には変わりはありません。
前日注目するように解説した出遅れセクターの非鉄金属までが
上昇業種でした。
市況関連銘柄にはG20後に買いが入る可能性が高くなっているので、
注目しておきましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,193.81 -92.18(-0.43%)
ドル・円
106.95 – 106.96 -0.46(-0.42%)
ユーロ・円
121.94 – 121.98 -0.24(-0.19%)
NYダウ(ドル)
26,727.54 +8.41(0.03%)
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