2018年7月26日の東京株式市場は小幅に反落しました。
終値は前営業日比27円38銭(0.12%)安の2万2586円87銭でした。
米国市場の上昇を受け高くスタートしましたが、
日銀のETF買い入れ比率に関するニュースが伝わると
値がさ株を中心に売りがでました。
指数は下がる中、上昇銘柄が82%を占めるなど
個別銘柄と日経の動きが乖離しているので、
より精密な投資戦略が必要になります。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して
前営業日比172ドル16セント(0.7%)高の2万5414ドル10セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比91.471ポイント(1.2%)高の7932.239で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は2月下旬以来の高値、
ナスダック総合株価指数は史上最高値の更新です。
貿易摩擦に関してポジティブなニュースが入ったことが
市場の心理を改善させました。
ユンケル欧州委員長とトランプ氏の会談で、
EUが米国大豆の購入枠を増やすこと、
一部業種の関税引き下げに同意したと伝わったことが、
貿易摩擦に対する懸念を和らげました。
決算への期待からフェースブックが上場来高値を更新しましたが、
そのあとの時間外取引で急落しているので、
その影響が懸念されます。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の上昇を受けて
大きく上放れスタートしました。
為替市場で横ばいの動きが続き、自動車関連など
輸出関連銘柄に買いが入りました。
雰囲気が反転したのは日銀の金融政策決定会合に関する見通し。
ETF購入の配分で日経平均連動型を減少、
TOPIX連動型を増やす方向で議論すると伝わると
日経平均先物に売りが広がり、TOPIX先物が買われました。
その影響で下げを主導したのは、値がさ株と呼ばれる大型の銘柄、
ファストリ、ファナックなどの大型銘柄が
大きく売られ、指数を引き下げましたが、
その他の銘柄は堅調な地合いを背景に買いが広がりました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
前日の終値から上放れしてスタートしましたが、
変動幅を広げながら、陰線で引けました。
陰線ではあるものの、高値と安値は切り上げたので、
テクニカルの形では上昇、
安値では先行スパン1が支えになって
上雲で支持されたことになります。
ボリンジャーバンドも上向きに変わったので、
地合いは強くなってきたと判断することができるでしょう。
商いは2兆円を回復、
東証1部の売買代金は2兆3957億円、
売買高は12億5281万株でした。
指数は下げましたが、
東証1部の値上がり銘柄数は1733と全体の約82%、
値下がり数309銘柄を大幅に上回りました。
変わらずは61銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日のテクニカル解説では「商いを伴いながら上値を抜けてくる場合は
強いトレンドを形成して早期に23,000円突破に挑戦しますが、
薄い商いが当分の懸念事項です。」と伝えました。
陰線であることが気持ちは悪いものの
商いを伴いながら上値を抜けてきたことには変わりありません。
ファンダメンタル的にも堅調な動きは続きますが、
注意すべきことはトランプ氏をめぐっての動き。
材料によって上げ下げを繰り返すとは伝えたので、
EUとの合意を単純に喜ぶわけにはいきません。
別のパンチが飛んでくる可能性は常にあること、
いつも忘れないでください。
明日は週末で、最も意識されるのは本日の波乱要因になった
来週の金融政策決定会合。
どの銘柄も様子見に入り動きが鈍くなりますが、
鈍くなりながらも、日銀の動きと連動して注目されている
メガバンク系の金融銘柄には来週から注目してみましょう。
<8306>三菱UFJ、<8411>みずほ、<8316>三井住友
どちらをみても注目に値する、
甲乙つけかたい状況なので、注目してみてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,586.87 -27.38(-0.12%)
NYダウ(ドル)
25,414.10 +172.16(0.68%)
ドル・円
110.88 – 110.89 -0.37(-0.33%)
ユーロ・円
129.87 – 129.91 -0.17(-0.13%)