2018年8月6日の東京株式市場は小幅に反落しました。
終値は前営業日比17円86銭(0.08%)安の2万2507円32銭でした。
米国市場は貿易摩擦への懸念と個別銘柄への物色による買いが
拮抗する中でも上昇を確保、
日本市場にもポジティブな引き継ぎ期待がかかりましたが、
GDP発表、FFRを控えての様子見などで
先週末の終値を挟んだ動きに終始しました。
企業としては初の1兆ドル時価総額の大台に乗せた
本日も最後までしっかりお読みください。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【米国市場の動向】
米国市場は小幅で反発と続伸で上昇しました。
ダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発して
前営業日比136ドル15セント高の2万5462ドル31セント、
ナスダック総合株価指数は4日続伸して
前営業日比9.330ポイント(0.1%)高の7812.015で取引を終えました。
雇用統計と個別銘柄への物色が市場を牽引しました。
7月の米雇用統計の結果、非農業部門の雇用者数は
市場予想19万人に対して、実績15万7000人増、
市場予想に届きませでした。
5~6月分の確定値で上方修正され、
賃金の上昇が緩やかになるとの見方が広がり、
FRBによる利上げペースが早まらないとの思惑につながりました。
ハイテク関連銘柄の上昇に対して出遅れ感があったIBM、
食料品関連銘柄に買いが集まることも
相場を支えましたが、貿易摩擦の懸念が上値を抑えました。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が上昇した支援材料はありましたが、
CME日経225先物が-20円とほとんど動きがなかったことで、
前日の終値を挟んでの動きに終始しました。
底値は固く維持するものの、上昇してプラスに進む場面では
上海市場が-0.76%と軟調な動きになったことで
上値を抑えられました。
午後に入っても明確な方向性を示すことなく
プラスとマイナスを往復した後、
小幅下落で本日の取引を終えました。
情報・通信業、鉄鋼、石油・石炭製品が買われ、
銀行、金属、建設が厳しい動きになりました。
日経の日足は長い上ひげと短い下ひげを持ち、
迷いと弱気を表す短陰線を形成しました。
終値では下落ですが、高値は切り上げ、安値は切り下げで
値動きをみても持ち合いで迷いを表しています。
8/2の日足に包まれる動きが2日連続、
23,000円に挑戦する7/18の日足から下げて、
7/20をスタートとするボックスを形成しました。
安値が75日線の節目の上をキープするのは支援材料ですが、
下に抜けて7/31の安値を割り込むと心理が悪化するので、
安心することはできません。
様子見で商いはさらに減少、
東証1部の売買代金は2兆858億円、
売買高は13億5067万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1486と、
値上がりは540、変わらずは77銘柄でした。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末は「業種別では一週間にわたって大きく下落している
建設業、食料品が決算発表で下げ止まるか、
高止まりしている精密機器に大きな利益確定が
入る可能性があることなどが要注意です。」と解説しましたが、
本日は見事に下落率トップ10の業種にすべて入っています。
当分、投資には慎重になると同時に、
下げ止まってから短期的なチャンスが巡ってくるので
引き続き動向に注目です。
業績発表が山場を迎える中、
金曜日のGDPまで細かいイベントが並びますが、
気になるのはワシントンで開かれる9日の日米貿易協議(FFR)。
比較的風当たりが強くなかった日本に対して、
自動車関税を交渉テーブルに乗せ、
農産物の関税引き下げを迫って来る場合は
少なからずの影響が予想されます。
GDPとFFRの結果を見守りたいとの心理が強いので
今週は様子見で方向感の定まらない動きが予想されます。
本日の動きもそれを表しています。
為替も膠着感が強い上に、今週の業績発表には内需が多く含まれていることから
為替の動きが影響しにくい内需には
お金が動き安いので、反転する際には注目してみる価値があります。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【各市場の動き】
日経平均(円)
22,507.32 -17.86(-0.08%)
NYダウ(ドル)
25,462.58 +136.42(0.53%)
ドル・円
111.32 – 111.37 -0.53(-0.47%)
ユーロ・円
128.66 – 128.70 -0.66(-0.51%)