2018年8月9日の東京株式市場は小幅に続落しました。
終値は前営業日比45円92銭(0.20%)安の2万2598円39銭でした。
米国市場が反落したこと、円安が一服したことで
売りが先行してスタートしましたが、
堅調な企業業績を背景に下げ止まり、プラス圏に浮上する場面も見られるなど
方向感のない様子見の市場でした。
まだ下値が堅いということで、明日のイベントへの期待が伺えますが、
その分、明日の結果次第で大きく動く可能性を秘めています。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は4営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落して
前営業日比45ドル16セント(0.2%)安の2万5583ドル75セント、
ナスダック総合株価指数は7日続伸して
前営業日比4.662ポイント(0.1%)高の7888.326で取引を終えました。
明確な方向性を持つというよりは、
上げ下げの材料が拮抗していると判断するのが正しいようです。
貿易摩擦で米国と中国では報復関税を掛け合う、
勝者のないゲームを続けています。
一方、米国企業は2桁の増益で好調、
堅調な業績が下値を支えているところです。
2018年の後半も2つの材料がぶつかり合い
先行き不透明な状況が続きそうです。
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【日本市場の動向】
日本市場も明確な方向性を持つよりは
様子見に徹する心理が支配する相場でした。
日米貿易協議に備えて積極的な買いよりは
前日の終値を挟んでの動きに終始しました。
円安の一服、米国市場の下落を受けて
売りが先行してスタートしましたが、
再び円安に振れ、中国市場が上昇することを受け
プラスに転じる場面も出るなど
迷いの強い相場は続きましたが、予想の範囲なので、
焦ることもないでしょう。
前日に続き石油・石炭製品が下落率トップなので
原油安が解消され、米国市場でも資源関連が
回復に向かうまでは警戒が必要です。
一方、化学、水産、原油安の恩恵を受けた空運業が上昇
その他製品、ゴム業種にも買いが広がりました。
規模別では小型が2日連続でプラス、
投資しやすい小型の方に資金が移動しているのが読み取れます。
日経の日足は十字架に近い迷いの陽線を形成しました。
形では前日の日足を高値・安値切り下げたので下降、
前日同様、直近の持ち合いの中にいます。
安値では22,500円と75日移動平均線という節目が
強く意識されて、それ以上は下がりにくい流れが続きますが、
75日線が上向き継続中、一時的にでも実体を持って
下に抜けると心理的には悪化しやすいところです。
明日まではこの動きが続き、
週明けから方向性を持った動きになることが予想されます。
様子見の拡散で商いはさらに低調で
東証1部の売買代金は2兆1833億円、
売買高は13億1009万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1157、
値上がりは849、変わらずは98でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
明日の注目材料は日米の貿易協議、
大事な会談の前ではいつもジャブを入れる
トランプ氏がまだなにも動いてないことは
吉兆か爆弾の前兆なのか、読みづらいですが、
中国ほど警戒心を持たず、
協力体制を築きやすい日本に対しては
そこまで強く出ないと楽観的な見方をしたいところですが、
最近の相場のように底固く維持、くらいが
予想の精一杯でしょうか。
相場が続く間どこまで協議内容が明確になるのかは
誰にもわからないことですが、
不明確な情報で右往左往するよりは
結果がすべて出てから動きを決めてもいいでしょう。
相場の終わり頃には再び円高に振れたことで
水産・農林業に買いが進みましたが、
明日の結果によっては大きく変動する可能性があるので、
取引に取り入る場合でも、まずはポジションを小さくするのがよいです。
また、前日の解説で切り返しが見えてきたので、
短期的に注目するのもよいと伝えた機械、電気機器にも
早速動きがでて上昇率上位に入ってきましたが、
ことらも小さいポジションで慎重に取り組んで行きましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,598.39 -45.92(-0.20%)
NYダウ(ドル)
25,583.75 -45.16(-0.17%)
ドル・円
111.12 – 111.13 +0.18(0.16%)
ユーロ・円
128.76 – 128.80 -0.03(-0.02%)