2018年8月16日の東京株式市場は小幅に続落しました。
終値は前営業日比12円18銭(0.05%)安の2万2192円04銭でした。
中国のハイテク主要銘柄が減収減益を発表したことで
半導体関連銘柄に売りが広がったことに加え、
商品先物の下落は資源関連銘柄への売りを誘いました。
332円まで下げる場面も見られましたが、
貿易摩擦に向けて中国側に動きがあったようなニュースがでたことで
下げ幅を縮小させながら小幅の下落で取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して
前営業日比137ドル51セント(0.5%)安の2万5162ドル41セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比96.777ポイント(1.2%)安の7774.118で取引を終えました。
好決算を発表した一部銘柄に物色が入ったことに加えて、
続落に対する自律反発の動きが目立ちました。
前日まで売られていたトルコリラの下落が一服、
投資家心理が一部改善されました。
根本的なことは何一つ解決できたものがないので、
今の戻りは次の下げを準備するための
動きという性格が強いので引き続き警戒は必要です。
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【日本市場の動向】
日本市場は朝方の悪材料で大幅下落、
そのあと回復のプロセスを経て小幅下落に落ち着きました。
朝方は円高の進行、商品先物の下落を受けた
資源関連銘柄の下落、中国市場の混乱を受けて
大幅に下落してスタート、332円まで下げる場面がありました。
午前中に中国商務省が16日、商務次官が8月下旬に訪米し、
貿易摩擦問題を協議すると伝わると
急速に下げ渋り、プラスに転じる場面もありました。
可能性だけでは防御することができず、
中国のテンセントが減収減益を発表したことも加わり、
半導体関連銘柄などにも売りが広がった結果、
小幅下落で本日の取引を終えました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ陽線を形成しました。
小幅の下落ですが、高値と安値は切り下げ、
テクニカル的に下降の形になりました。
下に向かってトレンド転換したので、
本日の安値を割り込み、明日も下落すると
投資家心理はより一層悪化する流れになります。
前日の解説で懸念していた「下げが加速する可能性がある」というのが
テクニカル的には現実になりつつあります。
東証1部の売買代金は2兆5867億円、
売買高は15億4677万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1673と、
値上がりは367、変わらずは64でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
世界どこも、リスクに対する様子見で
身動きが取れないような動きが続いています。
前日はFTSE100, DAX、CAC40などの主要指数が
一斉に切り返してきましたが、
直近の下げに対する自律反発の範囲でした。
なにしろトルコリラの下落は一服したものの
根本的に解決されたものは何一つなく、
いつでも悪化する余地をもった時限爆弾のように
世界の市場にのしかかっています。
もちろん、それには欧州の銀行がつながっているので、
金融系全般に対する心理の悪化は必至でしょう。
特に銀行業は本日上昇率1位になっているので、
安心するのではなく、急変に備えるのがよいでしょう。
すでにアルゼンティンなどの他の新興国でも影響は広がっているので
投資戦略に関しては、変更せずにそのまま維持しましょう。
新興国関連銘柄には慎重、
空売りは利益が乗ってきたので、心理的に崩れるところがみえれば
利益確定ではなく、伸ばしていくタイミングです。
週末の明日はリスク要因を睨んで動きづらい流れが予想されますが、
空売り銘柄に関しては買い戻しが進むことが予想されるので、
驚かないようにしてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,192.04 -12.18(-0.05%)
NYダウ(ドル)
25,162.41 -137.51(-0.54%)
ドル・円
110.62 – 110.63 -0.71(-0.63%)
ユーロ・円
125.96 – 126.00 -0.20(-0.15%)