2018年9月27日の東京株式市場は9営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比237円05銭(0.99%)安の2万3796円74銭でした。
FOMCの結果で朝方は買われていた米国市場が
長期・短期金利の縮小で3日続落、日本市場もその流れを引き継ぎました。
予想通りの利上げでサプライズはなかったFOMCですが、
日米の物品貿易協定(TAG)の締結によって自動車を中心とする
輸出関連銘柄に注目が集まりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は3日続落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続落して
前営業日比106ドル93セント(0.4%)安の2万6385ドル28セント、
ナスダック総合株価指数は反落して
前営業日比17.105ポイント(0.2%)安の7990.366で取引を終えました。
朝方はFOMCの結果を受けて、買いが進む場面がありましたが、
マイナスに転じて3日続落を記録しました。
FOMCの結果は市場の予想通り追加利上げを実施、
今年3回目の利上げを決めましたが、
来年度中の利上げ打ち切りを示唆する発言も入りました。
長期・短期金利の差が縮小されることが
嫌気され、銀行株を中心に売りが広がりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は利益確定が進みました。
米国市場の3日続落を背景に売りが先行してスタート、
利益を確保する動きが一服すると
前日のようにさらに買ってくる動きが見られました。
しかし前日と同じ動きにはならず、
過熱感による調整が意識される形で
午後に入ると下げ幅を拡大し、前日の安値まで割り込みましたが、
安値を売り込む材料も見当たらず、
下げ幅を縮小させる場面もありました。
縮小の後は短期の利益を確定する動きが広がることで
再び下げ幅を拡大させながら引けました。
前日大きく下げて下落率1位となった海運業が幅のある切り返しをみせ、
水産・農林業が前日に続き、幅のある上昇を見せました。
水産セクターは割高感が意識されるレベルまで進んだので、
調整入りが近いことは念頭に入れてください。
一方、前日は大きく躍進した石油・石炭製品が
利益確定で下落率トップに現れました。
日経の日足は長い上ヒゲを持つ陰線を形成しました。
24,000円を挟んで4日ほどの日足が並ぶ形で
24,000円に一回は捕まる流れのような形になりました。
明日はギャップ開けて下にぬけると
アイランドリバーサルを形成してしばらく調整に入りますが、
下げが強くなることも想定しづらい相場です。
24,000円を早期に達成した分、
利益確定の売りもスピード感を持って進むことが予想されますので、
あまり焦る必要はないでしょう。
東証1部の売買代金は2兆8110億円、
売買高は13億9056万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1730、
値上がりは342、変わらずは32でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
注目を集めるような集めてなかったような
FOMCの結果が出ました。
市場が折り込み済みとして考えていた追加利上げの実施で
サプライズは全くありませんでした。
これで今年3回目の利上げ、FFレートは
2.00~2.25%と0.25%引き上げられました。
FRBの予定通りなら12月も追加利上げが予定されていて、
これで2018年4回の利上げが完結することになります。
利上げより注目されていたのはFOMCにおける発言内容でした。
関係者たちの注目を最も集めたのは
FOMC声明文の金融政策に対する言及で
「緩和的」という文言が削除されたことでしょう。
金融政策のスタンスが緩和的から中立の方に重みが移動していることで、
今年の利上げを完結して来年度に入ると「引き締め」に入るのが
視野に入るので、利上げの打ち切りが示唆されます。
サプライズなしの利上げ実施、日米のTAG締結で
自動車関税の追加課税は免れてことなので、
本日は自動車関連が大きく躍進したので、
調整に入るタイミングで好材料が出た格好です。
明日まで調整をして、週明けの転換局面では
自動車など輸出関連銘柄への物色を考えてみましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,796.74 -237.05(-0.99%)
NYダウ(ドル):
26,385.28 -106.93(-0.40%)
ドル・円
112.69 – 112.70 -0.16(-0.14%)
ユーロ・円
132.38 – 132.42 -0.40(-0.30%)