2018年10月24日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比80円40銭(0.37%)高の2万2091円18銭でした。
前日は600円以上を下げ、8月13日以来およそ2カ月ぶりの安値を形成、
本日は大幅下落の後に来る自律反発の範囲で反発しました。
業績発表に伴い一部銘柄に買いが集中するのは相変わらずですが、
日本企業の業績先見通しも怪しい雲行きになってきました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して
前営業日比125ドル98セント(0.5%)安の2万5191ドル43セント、
ナスダック総合株価指数は反落して
前営業日比31.090ポイント(0.4%)安の7437.539で取引を終えました。
続落はしましたが、戻して終わる展開でした。
中国、日本を始め、海外の株式市場が軟調な動きになり、
下げ幅548ドルまで広げました。
注目を集めたキャタピラーの決算では
業績見通しを据え置きましたが、
鉄鋼関税で原材料コストが増加するとの決算コメントが嫌気されました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の下げを受け、
売りが先行してスタートしました。
始値をわずかに上回る場面もありましたが、
中国関連、サウジ関連など世界的にリスクが広がることが意識され
下げが加速しました。
一時的に支えの節目になることが期待された
22,000円を割り込みましたが、
支えたいとの気持ちが強く一旦22,000円を回復して終わりました。
22,000円近くになってくると節目買いが入ることも
予想されましたが、先物主導の売りが継続して
本日の安値付近で終わりました。
日経の日足は長い下髭を持つ短陰線を形成しました。
終値では反発しましたが、高値と安値を切り下げ、
形では下落を記録したことで、まだ下げ止まったとの判断は
できないことに注意してください。
まとめると価格だけは上昇、
心理は下落が続きますが、下ひげが長いことから
明日反発してくれるなら一回下げ止まりには入りそうと判断できます。
前日解説した通り、「売られ過ぎのサインは出ていますが
当分は不安定な動きが続きますので、
積極的な買いは控える時間帯にきました。」
まだ積極的な買いは進める場面ではありません。
東証1部の売買代金は2兆7273億円、
売買高は14億1753万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1283、
値下がりは729、変わらずは96銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日の上昇を主導したのは小売業、
上昇80円の中でファストリが45円、
ユニファミマが25円と70円の上昇寄与をしたほどです。
その他、上昇率の上位を占めているのは
倉庫、水産、建設、食料品など
ほとんどが内需・ディフェンシブと呼ばれる銘柄です。
日本の業績発表は始まったばかりですが、
前期までの動きとは少し様子が違ってきています。
順調に上方修正を続けてきましたが、
減速の気味が見え始めました。
前日も伝えた通り、中国の減速が影響を与えており、
3四半期はより深く影響を与える可能性があります。
また前日は中国関連銘柄には慎重になる必要があると伝えましたが
キャタピラーの業績が追い打ちをかける形で
本日は日本市場にも影響を与えて、同業のコマツが大きく下げました。
方針は変わらず、中国関連、原油関連に注意し、
安値圏からの脱却が明確になってきた食料品、
倉庫・運輸関連には注目してみる価値があるでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,091.18 +80.40(0.37%)
NYダウ(ドル)
25,191.43 -125.98(-0.49%)
ドル・円
112.49 – 112.50 +0.17(0.15%)
ユーロ・円
128.85 – 128.89 +0.05(0.03%)