2018年11月29日の東京株式市場は5日続伸しました。
終値は前営業日比85円58銭(0.39%)高の2万2262円50銭でした。
3日連続で空を空けながら勢いよくスタートしましたが、
午後から短期の過熱感と円高が意識され、上昇幅を縮小しながら引けました。
600ドルを超える米国市場の上昇幅から考えると失望に値する動きですが
直近の底を打ったと認識できる良い動きになりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に続伸しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に続伸して、
前営業日比617ドル70セント(2.49%)高の2万5366ドル43セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に続伸して
前営業日比208.892ポイント高の7291.592で取引を終えました。
下げのきつかったハイテクに資金が戻り始めました。
特に直近下げていたアマゾン・ドット・コム、
アップルが4%を超える上昇幅で反発しました。
上昇のきっかけはパウエルFRB議長の発表内容で
想定より利上げの回数が減るとの認識から
長期金利が低下、幅広い銘柄に買いが入りました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の恩恵と逆行、両方の動きを見せました。
米国市場が600ドルを超える上昇幅を見せたことを背景に
買いが先行してスタート、上昇幅を広げることで
節目の22,500円を目指しましたが、
米国長期金利の低下で円が買われ、
円高が進んだことが午後に入って上昇幅を縮小させる要因になりました。
3桁の上昇をみせていた日経は
113円台に為替市場が円高に振れることが確認されると
先物への売りが膨らみ、現物株への売りも出始めました。
後半に入ってからの縮小が強くなりましたが、
プラス幅は確保して引けました。
日経の日足は上ヒゲを持つ陰線を形成しました。
3日連続の空を空けて、テクニカル的な過熱感を出すと同時に
形でも上髭の長い陰線なので一気に過熱感が明確になりました。
11/08の高値と75日線がすぐ上にあって
抵抗になる可能性の高い流れなので、
週末の金曜日午前中は直近の利益確定が優勢になるでしょう。
商いは横ばいで少し様子見、
東証1部の売買代金は2兆5303億円、
売買高は13億276万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1301、
値下がりは730、変わらずは86でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「週末に備えて短期の利益確定を出す動きが明日の午後から
出る可能性が高まってきたので、
短期志向で入った方は確定のサインを見逃さないようにしましょう。」と解説、
ほぼ予告した通りの動きになりましたが、
利益確定は上手に行うことができましたか?
利益確定が少し遅れて利益幅が減ってきても
そこまで焦る必要はない流れになってきました。
注目を集めていたFOMCは市場に有利な方向として解釈され
米国市場が大きく上昇する背景になりました。
日本市場がそこまで反応しなかったのは、先行して走ったことがあるので、
現在は利益確定も先行して出る流れです。
リスク要因としては12月1日の米中首脳会談があげられ、
市場で期待するような結果が出るかどうかです。
再び世界を揺さぶるような不和ぶりを見せると下振れが大きくなり、
好感するような結果になると上振れ余地もその分大きくなります。
どうなるか、ですって?
占い師ではないので、未来は聞かないでください。
ただ、結果が出た時に自分がどう行動するかだけをしっかり決めて
決めたルールを揺らさず守ってください。
上振れが大きくなる時は、主力・大型銘柄に資金が先に向かうので、
下げの大きかった大型、値がさ株に注目しましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,262.60 +85.58(0.39%)
NYダウ(ドル)
25,366.43 +617.70(2.49%)
ドル・円
113.24 – 113.25 -0.62(-0.54%)
ユーロ・円
129.00 – 129.04 +0.59(0.45%)