2018年12月19日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比391円43銭(1.82%)安の2万1115円45銭でした。
3月26日以来、約9カ月ぶりの安値で引けました。
FOMCの結果を見極めたいとのイベント待ちのムードがピークを迎える中、
ソフトバンクの新規上場も不発と言える結果になりました。
FOMCと日銀政策決定会合を無事に追加することができるか、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比82ドル66セント(0.4%)高の2万3675ドル64セント、
ナスダック総合株価指数も4営業日ぶりに反発して
前営業日比30.178ポイント(0.4%)高の6783.911で取引を終えました。
前日まで1,000ドル以上の下げを記録、
ナスダックとS&P500が年初来安値をつけたことなど、
下げすぎによる自律反発と押し目買いが入る安いタイミングでした。
334ドル高と幅のある上昇を見せる場面もありましたが、
午後に入るとFOMCの結果を見極めたいとの心理が広がり、
上昇幅を縮小させながら引けました。
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【日本市場の動向】
日本市場は大型上場と、イベント待ちの売り買いが交差しましたが、
ソフトバンクの動きが失望を呼び
節目となる価格を振り込んで投資家心理がさらに悪化、
9ヶ月ぶりの安値をつけました。
NTT以来の大型上場として期待を集めたソフトバンクは
公開価格の1500円を37円下回る1463円で初値を付け
投資家心理が冷え込みました。
損失覚悟の売りも膨らみ、終値では初値を12%下回り、
1282円と当日の安値で引けました。
日経は小幅の上昇になる場面もありましたが、
FOMCの結果を見極めたいとの心理でポジションを手仕舞う
動きが続きました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
前日は「10月26日の安値前で切り返すのかが注目ポイントになりますが
下に抜けやすい4回目の接近なっていることが気になるところです。」と解説、
懸念していたことが現実に現れました。
安値で支えになっていた10月26日、12月11日を結ぶ下値は、
本日を持ってすべて下に抜けました。
これで日経は横ばいの方向性が不明な動きから
高値と安値を切り下げる下げトレンドに変わりました。
次は3/26の安値まで視野に入れてしまったので、
当分は反発してもまた抑えられる動きが続くものだと想定してください。
東証1部の売買代金は2兆8046億円、
売買高は17億3903万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1171、
値上がりは883、変わらずは75でした。
ソフトバンクの売買代金だけで売買代金の1割を占め、
3840億円を記録しました。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
注目を集めていたソフトバンクのIPOは
「不発」と言っていい成績を記録しました。
イベントの前で投資家心理が消極的になりやすい局面においての
初値12%割れなので、市場を悪化させるには十分な材料で
10月の安値まで割り込みました。
いよいよFOMCで、ここにきて、トランプ氏との
対立モードが懸念材料というのは前日に伝えた通りです。
トランプ氏と市場の間で絶妙にバランスをとる舵取りをしない場合は
市場のさらなる悪化もあり得る状況です。
FOMCの後は日銀の政策決定会合があり、
この2つを通過することによって年末相場入りになります。
悪化の道に進む場合あh3/26の安値も視野に入ることから
新たな買いを控えて、空売りの利益を伸ばしていくという戦略には変更ありません。
ただし、信用買い残の評価損益率が16%を超えて、
底値に近い状態になっているので、反発が近いところであり得るというのも
しっかり認識してください。
前日も伝えた通り、戦略的に取り組んだ医薬品の空売りでは
短期間で利益が大きくなったので、
毎日利益確定のポイントを変更していくことを忘れないでください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,987.92 -127.53(-0.60%)
NYダウ(ドル)
23,675.64 +82.66(0.35%)
ドル・円
112.39 – 112.40 -0.12(-0.10%)
ユーロ・円
112.39 – 112.40 -0.12(-0.10%)
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