2018年1月9日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比135円46銭(0.57%)高の2万3849円99銭でした。
3日連続で1992年1月6日以来26年ぶりの高値を更新しています。
大発会から3日間で1,000円を超える上昇幅で
過熱感も懸念される中、午後に入ると円安傾向の一服と
利益確定の動きが上値を抑えました。
常に調整に入る準備をしている過熱相場の中、今後の投資戦略を含め
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落と続伸、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して
前営業日比12ドル87セント(0.1%)安の2万5283ドル00セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して、
前営業日比20.828ポイント(0.3%)高い7157.386で取引を終えました。
大きく下げるような要因はありませんでしたが、
ダウは利益確定が優先され、午後から下げる展開になりました。
下げてはいるものの、次のジャンプのための準備という性格が強く、
今週から始まる決算発表、12日のCPIなど
イベントに備えて、一回足元を固めるとみた方がいいです。
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【日本市場の動向】
日本市場は世界的な景気拡大、株高が継続することで
3日連続の上昇を記録しました。
新年入って3日目も前営業日の終値から上放れしてスタートしましたが、
前の2日とは異なり、次第に上値は重くなりました。
先週から進んでいた円安の動きが一服し、
円高に転じたことや、テクニカル的な節目に近づいたことで
利益確定が出たことも上値を抑えています。
調整に入るような終わり方ですが、
強い動きの際にはすべてがポジティブに解釈されるので、
短い調整の後、早速トレンドを強める可能性も高いです。
日経の日足は下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
+2σを大きく離れるスプラッシュは継続していますが、
次の節目となる24,000円を目の前にして
過熱感の意識と共に上値が重くなりました。
1/4時点からRSIが80を超え、すでに過熱感を出していましたが、
1/5までは勢いよく上昇、本日の動きで短期調整の可能性を示しています。
テクニカル的な形ではTOPIX,JPX日経400などが同じ形になっていますが、
マザーズ、JASDAQ平均が勢いを強めています。
下げる材料は見当たりませんが、心理的な過熱感は
常につきまとっている現状なので、短期の調整は
いつでも入ることを念頭に入れてください。
商いは昨年末のお粗末な規模から鬱憤を晴らすような勢いで
連続で3兆円超え 、
東証1部の売買代金は概算で3兆1112億円、
売買高は16億6341万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1185、
値下がりは795、変わらずは83銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末の解説では「注目セクターとしては引き続き証券、
もちろん、景気の動向を素直に取り入れ、
電気機器、機械、精密機器などの部品セクターも
引き続き注目です。」と分析しました。
本日の動きを見ると電気機器セクターが上昇率2位、
機械が4位、その他金融12位、証券が13位など、
買われていたものが継続して買われている傾向が見られます。
トレンドが強くなる時の特徴で、「材料が出たものには
買いが殺到、売られるものは徹底的に無視される」という動きです。
一方、今日の動きで特徴があるのは
「マザーズ、ジャスダック」の新興市場が勢いを増していることです。
後から参入してきた投資家は買いを入れやすい新興市場に
資金を入れている可能性があると解釈することができます。
上記の状況を踏まえて今後の投資戦略は
1. 業績の裏付けがある主力銘柄で既存の買いが入ってきたもの
2.資金が入る余地が残っている新興市場
二つのトラックで注目する必要があります。
今週も楽しんで行きましょう。(営業日は少ないですが)
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,849.99 +135.46(0.57%)
NYダウ
25,283.00 -12.87(-0.05%)
ドル・円
112.94 – 112.95 -0.20(-0.17%)
ユーロ・円
134.79 – 134.83 -1.63(-1.19%)
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