2018年2月6日の東京株式市場は大幅に3日続落しました。
終値は前営業日比1071円84銭(4.73%)安の2万1610円24銭でした。
2016年6月24日、BREXIT時の下げ幅以降の大きさで、
2017年10月以来の安値です。
米国市場は1175ドル21セント安の2万4345ドル75セントで
史上最大の下げ幅、遡ると良好な雇用統計の結果が
トリガーを引いた今回の下落に対しては、
株式市場活況の後ということもあってよりショックが大きいように見えます。
パニックに落ちいて相談する投資家が多いので
本日は特別版で、現状を分析して今後の行動についても
アドバイスを行いたいと思います。
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【日本市場の大幅な下落: 今後の展望と投資戦略は?】
— バブル崩壊と現状の違い
日本市場が最も大きな下落を記録したのは
1987年10月20日のブラックマンデーと呼ばれる事件で、
下落幅は3837円、-14.9%の下落率でした。
その他、下落率トップ10を見ると、
1990年が5件も入っています。
1990年ならまだ鮮明に覚えている方も多いでしょう。
“バブル崩壊”です。
では、1990年に歴史に残る暴落が5件も入っているので、
今の暴落もまだ終わったとは限らないのでは?という疑問と
恐怖が湧いてくる当然かも知れません。
ただし、1990年と現在を比較すると明確な違いが一つあります。
何かご存知でしょうか?
答えは「実体を伴っているか、どうかです」
バブルは言葉通り実体がない状態で空気のように
外観だけが膨張する経済現象を指します。
一箇所に穴が空くと、当然空気が一気に抜け爆発に近い状態で収縮します。
これが「バブルの崩壊」です。
— 現在の暴落が違うのは?
現状はバブルと呼べる要素が見当たりません。
2017年に史上最高益を叩き出した企業業績は
2018年3月期も更新するのが確実にされています。
経済のもう一軸をなしている家計を見ると
完全失業率は完全雇用を達成して余りある状態で、
増加する有効求人倍率からもわかるように
むしろ人手不足状態になっています。
それにプラスして米国の景気拡大、
現在の暴落のトリガーを引いたのも「良好な雇用統計の結果」です。
雇用統計が良好な結果になり、雇用者の時間給が増加するので、
当然、景気は上向き、
それを受けて株価大暴落という、この矛盾。
言葉通り、これは矛盾です。
つまり訂正されるべきことで、市場の自浄作用がある限り
この矛盾は訂正されていきます。
ただし、大事なのは「矛盾の訂正が始まるタイミング」です。
実体の裏付けがある現状の動きは
一時的な調整の動きになる可能性が多く、
バブルの崩壊とは異なり、
株価を半分以下にすることはまず起きないと考えてもいいでしょう。
訂正のタイミングがいつかを明確に言い当てることはできませんが、
訂正スタート、つまり正常な動きへの戻りのサインは明確にわかります。
それは「ナイフが落ち切ってから」です。
今はまだナイフが落ち切ったのか、落ちる途中なのか
わからない状況で、このタイミングを「安く買う」チャンスだと
思い込んで手を出すのは、落ちるナイフに手を出すのと同じ行動です。
— 落ちるナイフに手を出さない
ロスカットにあって手放した銘柄と損失金額に関しては、
今手放さないとさらに大きな下落を被る可能性も
残っているということで、きちんとロスカットを守った
自分の行動を褒めてください。
先見の明があるので、ジョンはうまくかわしたのかというと
決まったポイントになったのでいつものように淡々とロスカットしているだけです。
しかし、市場は必ず取り戻してくれることを知っているので、
落ち着いて市場を眺めています。
これからの展望です。
心理的な要因で一時的に下げているので、
戻りも早くなる可能性があることも付け加えて起きましょう。
早ければ明日からの反発も予想できますが、
その際は「少量で」、「押し目買い」のチャンスだと思ってよいでしょう。
明日からの反発はまだナイフが落ち切ったのか、
スピード調整に入っているだけなのかがわからないので、
少量で取引するようにお願いする次第です。
いつだって相場に生き残るのは天才でもなく、
情報の早いものでも、詐欺師でもありません。
落ち着いて、やることを淡々を行うものです。
これなら皆様が一番なりやすい姿だと思いますが、
いかがですか?
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,610.24 -1,071.84(-4.73%)
NYダウ(休場)
24,345.75 -1,175.21(-4.60%)
ドル・円
109.10 – 109.11 -0.80(-0.72%)
ユーロ・円
135.18 – 135.22 -1.53(-1.11%)