2018年5月24日の東京株式市場は3日続落しました。
終値は前営業日比252円73銭(1.11%)安の2万2437円01銭でした。
下げ幅は前日より低くなりましたが、
5月9日ぶり2週間ぶりの安値をつけました。
地政学リスクの先行きが不透明なまま、今度は米国からの爆弾、
トランプ氏が最大25%の自動車関税引き上げを検討すると
伝わったことで、自動車関連全般に売りが広がりました。
外部環境が不安定さが増してきた市場、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して
前営業日比52ドル40セント(0.2%)高の2万4886ドル81セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比47.500ポイント(0.6%)高い7425.955で取引を終えました。
朝方は米中貿易摩擦への不透明感でマイナスで推移、
注目を集めていた5月のFOMC議事録が公開され、
利上げ加速への懸念が後退する内容だとつながりました。
米国株はマイナスからプラス圏に転じ、
ハイテク銘柄にも割高感が薄れたことで、
主要な銘柄に買いが広がることで市場をプラス圏で維持させました。
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【日本市場の動向】
日本市場は外部環境の悪化を受け、大きく下げました。
北朝鮮を巡るリスクは「会談に拘らない」との発言が
北朝鮮側から出るなど、先行き不安が続きました。
トランプ政権は安全保障を理由に追加関税を課す
輸入制限の検討に入ったと発表したことを背景に
自動車銘柄に売りが広がりました。
また、為替市場では111円から109円まで、
急激な円高が進み、自動車以外の輸出関連で
機械、電気機器なども売り込まれました。
下げが75%を占めるほぼ全面安の様子で、
投資家心理は冷え込んでいます。
日経の日足は上下ひげを持つ中陰線を形成しました。
前日との差は下ひげの方が長く、
下げ止まりになりそうな形になったところです。
安値を作りに行く過程で、次の節目として
支えになってくれることが期待された
25日線を割り込み、終値では付近まで戻って引けました。
25日線が支えになって戻す場合は、
まだ上昇の勢いが生きているという判断になりますが、
2日間の下げ連続で、投資家心理が回復されるような
材料が見当たらないので、75日線までの調整も
視野に入れる必要があります。
東証1部の売買代金は2兆6059億円、
売買高は15億3924万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1568、
値上がりは445、変わらずは70でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2日間で500円を越す大きな下落に入りました。
2日ほど下げて、下げ止まってから切り返すような動きになることは
よくあることですが、今回の動きは下げ止まり感がないというのが
懸念事項として考えられます。
FOMCの議事録は円高に触れる要因になり、
米朝首脳会談の行方は不透明、
自動車関税関連問題はテーブルに乗ったばかりで
先行きが読めない状態、それによって大きな下げが2日、
明日が金曜日で翌日から週末だとすると、
あなたは新たに買いを積極的に入れますか?
はい、もちろん、積極的な買いは控えられるでしょう。
よって、明日は買いが入りづらい環境です。
しかし、一時的に上昇するような急激な動きも起こります。
2日間大きく下げてきて利益が確保できた
空売りも週末に備えて、利益確定の買い戻しを入れてきます。
値段は戻るように見えますが、買い戻しは市場から撤退する取引、
それにつられて喜んで買いを入れてはいけません。
前日の投資戦略通り、短期の空売りは継続、
当分は円安に振れる要因が見つかりにくいので
買いの戦略は為替、景気に敏感に反応しない
内需・ディフェンシブ関連を中心として物色しましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,437.01 -252.73(-1.11%)
NYダウ(休場)
24,886.81 +52.40(0.21%)
ドル・円
109.48 – 109.49 -0.51(-0.46%)
ユーロ・円
128.04 – 128.08 -0.77(-0.59%)