2018年5月31日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比183円30銭(0.83%)高の2万2201円82銭でした。
イタリアの政局不安が和らいだことを受け、
米国市場が大幅に上昇、日本市場もその流れを引き継ぎました。
雇用統計の発表を前に、積極的な売買はしづらく、
下げ幅を縮小させながら本日の取引を終えました。
方向感が話からづらくなったこの時こそ、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は4営業日ぶりに反発しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して
前営業日比306ドル33セント(1.3%)高の2万4667ドル78セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比65.859ポイント(0.9%)高の7462.453で取引を終えました。
イタリアの政局に対する不安が和らいだことで、
イタリア10年国債利回りが低下しました。
その影響で前日大きく下げた金融株に買いが戻りました。
また、原油先物の上昇が続きエクソンモービルなど
石油関連銘柄に買いが入って市場を353ドルまで押し上げましたが、
雇用統計の発表を前にして、下げ幅を縮小させながら引けました。
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【日本市場の動向】
日本市場は大きな下落の要因になっていた
欧州の不安要因が和らいだことを受け、
米国市場が上昇した流れを引き継ぎました。
イタリアで連立政権樹立の可能性が浮上、
10年物国債利回りが低下したことを受け、
アジアの株価価も堅調に維持、日本市場を押し上げました。
前日売られていた自動車セクターに買い戻しが入るなど
厳しい動きになっていた業種に買いが入りました。
一方、建設、空運、パルプ・紙などの業種が売られました。
日経の日足は上下ひげを持つ短陽線を形成しました。
前日の終値から上離れしてスタート、
前日に開けた下向けの窓を半分埋めました。
短期的なトレンド転換をして、下げ止まり感がでましたが、
まだ上昇への復帰までには至っていません。
明日も本日の高値を超えて上に行く場合は、
上昇モードに戻りそうですが、
節目の25日線、23,000円と壁になるところは複数存在しています。
雇用統計発表を前に様子見が広がりやすい明日、
それでも高値を抜けてくれるかが来週からの動きに
影響を与えそうです。
商いは大幅に増加しました。
東証1部の売買代金は4兆4333億円、
売買高は22億6414万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1200、
値下がりは796、変わらずは88銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
明日から6月相場に入ります。
月初なので、気持ちよく上げるといいたいところですが、
今日の動きからは投資家の不安心理が読み取れます。
前日の輸出関連、自動車関連が売られた動きから一転、
本日は活発に動きましたが、
同時に内需・ディフェンシブ銘柄にも買いが入っています。
上昇への回復を完全には信頼できず、景気変動の影響を受けない
ディフェンシブに資金を入れておくという心理が
入ってきた結果作られた動きです。
明日は雇用統計の発表でさらに動きづらくなりますが、
下値も硬く維持することだと予想します。
再来週のFOMCを睨んで、来週はさらに動きづらい期間になりますので、
変動性の少ない内需・ディフェンシブへの注目は継続してもいいでしょう。
また、底入りが近づいてきた鉱業セクターにも
長い目で注目してみる価値はありでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,201.82 +183.30(0.83%)
NYダウ(休場)
24,667.78 +306.33(1.25%)
ドル・円
108.84 – 108.85 +0.12(0.11%)
ユーロ・円
127.37 – 127.41 +1.22(0.96%)