2017年11月1日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は前営業日比408円47銭(1.86%)高の2万2420円08銭でした。
上昇率は9月19日(1.95%)以来の大きさ、
終値ベースでは21年4カ月ぶりの高値更新になりました。
テクニカル的には反転を示すサインが出たにもかかわらず、
もう一段と上昇することで、前日までの高値圏を
「通過点」に見えるようにしてしまいました。
業績に裏付けられた上昇相場、当分は強い動きが続くことでしょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅に反発しました 。
ダウ工業株30種平均は早速反発して
前営業日比28ドル50セント(0.1%)高の2万3377ドル24セント、
ナスダック総合株価指数も小幅に反発して、
前営業28.706ポイント(0.4%)高の6727.669で取引を終えました。
好調な経済指標や企業業績を背景に
上昇を続けていますが、動きが小幅にとどまりながら、
モメンタムは弱くなっているのがわかります。
まず、経済指標、31日発表された10月の米消費者信頼感指数は
17年ぶりの高さ、シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が減少との
市場予想に反して前月から上昇するなど、好材料になりました。
上昇幅がもうちょっとあってもいいくらいの材料が続きますが、
高値圏での警戒感はずっと上値を抑えている様子です。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の反発や円安を背景に上昇の材料が整いましたが、
好業績、特にソニーが市場をリードしました。
20年ぶりに過去最高を更新する見通しと発表したソニーは
朝から買われ、大幅に上昇して、関連した電機株全般が買われ
市場を押し上げました。
テクニカル分析上でも遜色のない動きで、
終値までほぼ一貫して上昇しました。
午後に入って、衆院の本会議で自民党の安倍晋三総裁が
首相に選出されたことで、上げ幅を拡大、
1996年7月1日の2万2455円以来、21年4カ月ぶりに
高値を更新しました。
日経の日足は前日の終値から大きく上放れしてスタート、
そのまま上昇する窓を形成しました。
形は大きい陽線でヒゲが短く、上昇の勢いが衰えないまま
終了してさらに上昇する形を暗示しています。
ボリンジャーバンドではバンドウォークを継続、
明日も上昇して2σを突破するとスプラッシュに入ります。
この上昇でさらにスプラッシュに入るとは、
21世紀に入ってから最強の相場を形成すること間違いないでしょう。
上昇が大きい分、下げる際のスピードも早くなるので、
利益を確保する注文は日々入れ替えながら
ついていく行動が必要です。
商いをみると相場の真相が見えます。
東証1部の売買代金は概算で3兆7557億円、
連日で3兆円超えの商いを伴った上昇で、本物の強い相場です。
売買高は20億5682万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1248、
値下がりは704、変わらずは80銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日まで新興市場にシフトしていた資金が
主力に戻ってきたとの見方もありますが、
市場自体が循環しているとみるのが正しいでしょう。
つまり、大型から新興市場などのレベルではなく、
債券・銀行預金などの低リスク資産から
株式市場に資金が流入し、
投資家の「持たざるリスク」が強く意識されているのが
正しい見方でしょう。
普段なら3連休の前日に当たる明日は、利益確定が出て
売られる展開になるタイミングです。
5日にトランプ氏の来日が予定されており、
北朝鮮がどのような動きに出るかが不明な場合はなおさらですが、
今回は下げても限定的な範囲にとどまり、
連休開けも強い動きを続けるみることができます。
心理にプラスして、企業の業績が裏付けとなる
「本物の強い相場」だからです。
このような相場で外国人がさらに買ってくるのもよい材料です。
保持している銘柄は明確なサインがない限りは継続保持、
新たな仕込みは相対的に割安になっている銘柄を中心に、
当分は同じ戦略で行きます。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,235.73 +224.12 +1.02%
NYダウ(ドル)
23,377.24 +28.50 +0.12%
ドル(円)
113.76-77 +0.68円安 +0.60%
ユーロ(円)
132.48-53 +0.82円安 +0.62%