2017年11月16日の東京株式市場は7営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比322円80銭(1.47%)高の2万2351円12銭でした。
際どいところに立っていて、反発するか続落するかによって
当分の動きが決まると前日は解説しましたが、
テクニカル的な節目で反発した格好になりました。
朝方は22,000円を下回り、投資家心理が悪化しましたが、
当分の底入れをしたとの見方が優勢になり
大きな反発になりました。
まだ安心するのは早計で、大事なことはここからの動きです。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました 。
ダウ工業株30種平均は続落して
前営業日比138ドル19セント(0.6%)安の2万3271ドル28セント、
ナスダック総合株価指数も続落して、
前営業日比31.664ポイント(0.5%)安の6706.208で取引を終えました。
下げの原因1は材料不足です。
決算のピークを過ぎて、個別の材料で相場をリードするのが
難しい中、好調な決算結果も織り込み済みという認識です。
下げの原因2は逆のスパイラル。
ここまでは世界株高、原油高が市場を押し上げていましたが、
世界株安、米原油在庫の増加が明らかになったことで
原油の先物が下落、市場を押し下げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の幅のある下落と利益確定を急ぐ動きで
売りが先行してスタートしました。
22,000円を割り込んでのスタートでしたが、
下げにとどまった時間は短く、すぐに切り返しました。
午後に入ると為替相場が112円台から113円台に
円安に振れたことや、アジア圏の市場が堅調な動きになったことを受け、
買いが進み、300円を超える上昇幅で取引を終えました。
前日は買われていた自動車のなかで、マツダが売られ、
コマツなどの建機部門にも売りが広がりました。
一方、ソフトバンクなどの値嵩株がしっかりと
市場を支えました。
日経の日足は上下ひげを持つ中陽線を形成しました。
朝方22,000円を割ってスタートして、市場には緊張が走りましたが、
すぐ切り返し、前日の日足を包み込む陽線で引けました。
前日は「安値では22,004円で止まりましたが、
テクニカル的にはここが支えられるポイント、
一回反転していくと、11/09からの短期的な下げ幅の
半値戻しになる22,400円付近が次の抵抗目安になります。」
と解説、そのまま支えられるポイントになりました。
さらに下げるというシナリオもありましたが、
明日も本日の高値を抜けて上昇する場合は、
そのシナリオは破棄されます。
また、「一回反転していくと、11/09からの短期的な下げ幅の
半値戻しになる22,400円付近が次の抵抗目安になります。」とも解説、
22,392だったことを考えると、確かに抵抗として認識されているようです。
明日も本日の高値を抜けて上に行くのか、注目です。
売買代金は2日続けて3兆円を超え、
東証1部の売買代金は概算で3兆829億円、
売買高は17億7416万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1518、
値下がりは438、変わらずは79銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
材料難に入った中で、3つの側面が全て意識されるポイントに
来ていたことは前日伝えた通りです。
こちらで反発したことで、投資家心理のこれ以上の悪化がなく、
前日までの6日続落が「スピード調整の波」として
認識される契機になりそうです。
内外、材料が少ない中で一進一退を続けることが
日米とも現れていますが、
少なくとも安値を大きく割り込まないことが確認できたことは
利益を確保した外国人投資家がいつでも飛び込む準備をしていると
期待してもいいでしょう。
ということを逆に考えると、現在の動きは
本日の上昇を考えても外国人が積極的に買いを入れているとは
感じられない相場です。
明日は週末要因を考慮して、下げることも考えられますが、
下値を保ってくれのか、確認ポイントは絞られそうです。
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【各市場の動き】
日経平均(円) 22,351.12 +322.80(+1.47%)
NYダウ 23,271.28 -138.19(-0.59%)
ドル・円 113.02 – 113.03 +0.03(0.02%)
ユーロ・円 133.14 – 133.18 -0.30(-0.22%)