2017年12月7日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比320円99銭(1.45%)高の2万2498円03銭でした。
前日の大きな下落からくる自律反発と、
業種別では直近押され気味だった精密機器、
ハイテク関連株に見直しの買いが入りました。
終値では300円を越す上昇になりましたが、
前日の高値を超えられず、持ち合いの範囲に止まりました。
雇用統計の発表を控えている明日の展開が気になる中、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅で続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して
前営業日比39ドル73セント(0.2%)安の2万4140ドル91セント、
ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発して、
前営業日比14.162ポイント(0.2%)高の6776.375で取引を終えました。
ナスダックは前日まで主力株が大きく押されていた分、
自律反発の買いが入りやすいタイミングで、
アナリストの投資評価判断引き上げも入ることで小幅の反発になりました。
ダウ工業株30種平均は明確な材料がない中、
様子見を決め込んだ模様です。
明日の雇用統計発表を控えての様子見や
ここまで上昇を主導してきた金融銘柄に
利益確定が入ることで小幅の下げで終えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は前日に落とされた爆弾処理に取り掛かりました。
トランプ氏が予定通り、エルサレムをイスラエルの首都として
認定すると公式的に表明、国際的な波乱を呼ぶ中
米国市場は落ち着いて方向感を欠ける展開になったことで、
日本市場も買いが先行してスタートしました。
大きな下落からくる自律反発もあり、
一貫して上昇して行った結果
前日の始値及びテクニカルて的に意識される25日線まで接近しました。
直近大きく押されていた精密機器や電気機器が
引き続き物色されましたが、
米国の影響で銀行業、証券などの金融銘柄には売りが広がりました。
日経の日足は短い上ひげを持つ陽線を形成しました。
前日の高値と安値を切り上げることはできず、
終値では大きく上げましたが、持ち合いの形になりました。
高値では25日線まで接近しましたが、
そこから抵抗に会い、伸び悩みました。
テクニカル的には25日線が抵抗に変わってしまったことから
下げやすくなる形です。
明日もこの高値を超えられず、再び下げ出すと
前日指摘した通り、11/16の安値を視野に入れて
調整に入る流れになります。
東証1部の売買代金は概算で2兆8073億円、
売買高は15億2833万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1716と、前日とは反対の動きで
全体の約8割を占めました。
値下がりは269、変わらずは60銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「当分新しいポジションは当分作らない方がいい」と
解説しましたが、今日の上昇を受けて、早速「買っていいですか?」と
いう質問もありました。
買うか否かは個人の自由なので、自分で判断することですが
私は判断の根拠になる分析を提供します。
前日の大きな下落から自律反発になりましたが、
まだトランプ氏の爆弾が「処理済み」になったとは
決して言えません。
予想した通り、中東地域では反米デモが起きて、
各地でテロの脅迫も入るなど、
いつどこで何が起きるかは誰にもわからないことです。
精密機器が戻すなど、押され気味だった業種に
買いが戻る気配も見られますが
まだ明確に反転したとは言えず、
ニュース一つで上下変動する「敏感肌」の相場になりがちです。
新たなポジションを作るとしても
様子見でジャブを入れてみるという感じで
株数は小さくするのがよいでしょう。
また押されていた業種が戻す場合、
空売りの買い戻しも入っていることを忘れずに
短期勝負だと割り切った方がよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円) 22,498.03 +320.99(1.45%)
NYダウ 24,140.91 -39.73(-0.16%)
ドル・円 112.51 – 112.52 +0.41(0.36%)
ユーロ・円 132.66 – 132.70 +0.11(0.08%)