2016年7月6日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は290円34銭(1.85%)安の1万5378円99銭でした。
BREIXTの影響に対する懸念が再燃したことで
欧州・米国市場ともに下落、日本市場にも投資家心理の悪化が広がりました。
一時100円台まで進んだ円高も下げ幅拡大を牽引、500円を超える
下げ幅まで演出しましたが、引けにかけて下げ幅を縮小させました。
前日解説した「本当に気になる動きはここから」が始まったような
流れですが、まだ確定ではないので、注意深く観察していく必要があります。
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は下落しました。
ダウ工業株30種平均は下落して、
前営業日比108ドル75セント(0.6%)安の1万7840ドル62セント、
ナスダック総合株価指数も下落して、
前営業日比39.665ポイント(0.8%)安の4822.902で取引を終えました。
英国のEU離脱による影響がじわっと出てきました。
英国の不動産ファンドの取引を停止する運用会社が出ることや
イタリアの一部銀行から不良債権の問題が指摘されることなどで
欧州市場が下落、原油安も手伝って米国市場は売られました。
日本市場はBREXITの影響が再燃、欧米市場が下げたことを受け、
売りが先行して始まりました。
-235円と安く始まった市場は、100円台に進んだ為替市場の影響も受け、
下げ幅を拡大、500円を超える「暴落」に近い下げ幅まで見せました。
下げ幅を縮小させたものの、買い向かう動きも限定され、
空を開けて始まった始値をさらに引き下げる終値で引けました。
テクニカル的には空を開けてそのまま下げ続ける下ヒゲ付きの陰線を形成、
4日に渡る持ち合いから調整に入りました。
前日は「上・下ヒゲを持つ小陰線を形成、テクニカルの形としては
一回調整に入る形になってきました。」と解説しましたが、
本日から実際にその動きになってきました。
確認ポイントは昨日の見解から変わっておらず、
調整に入ったところで、暴落の安値まで再び下げるのか、
途中で切り返すのかです。
米国経済の動向や欧州の動きによっては大きな変動を挟む可能性を考えると、
安値の切り下げも考えられます。
反対に、前回の安値まで届かず、途中で切り返し、
安値を切り上げる動きになってくると
BREXITの影響から離れながら、新たなトレンドを作ることでしょう。
波乱要因を含めた動きから利益確定で押されていた
ディフェンシブ銘柄が再び相場を守っています。
低下落率の上位には水産・農林業や食料品、小売業などが並んでいます。
神経質な動きは雇用統計の発表までは続きそうなので、
慌てずに資金を温存しながら次の動きに備えましょう。
■各市場の動き
日経平均: 15,378.99 -290.34 -1.85%
NYダウ(ドル): 17,840.62 -108.75 -0.60%
ドル(円): 100.80-81 -0.93円高 -0.91%
ユーロ(円): 111.38-42 -2.09円高 -1.84%
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