2016年7月27日の東京株式市場は反発しました。
終値は281円78銭(1.72%)高の1万6664円82銭でした。
円高基調が一服したことや、過熱感の残っていた市場の雰囲気が
解消されてきたことより、買いが広がりました。
テクニカル的には意味のある反転を見せましたが、
政策や金融緩和に対する過度な期待に対しては
警戒感が広がり始まっているので、注意が必要です。
本日も最後までしっかりお読みください。
米国市場は続落と反発、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比19ドル31セント(0.1%)安の1万8473ドル75セント、
ナスダック総合株価指数は反発して、
前営業日比12.419ポイント(0.2%)高の5110.047で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は7ヶ月の高値で終わる好調ぶりです。
FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を27日に控えていることより
ポジションを傾ける動きはとりづらくなりました。
日本市場は円高基調が一服したことや、
過熱感のある上昇がある程度解消されたことで、再び買いが入りました。
外資系5社による売買動向は売り越し、
国内勢がしっかり買いを入れました。
午前終値を227円高の1万6610円で引けた後も
しっかり上昇を続けて幅のある上昇を見せながら引けました。
テクニカル分析です。
前日は75日線をタッチしてから戻って終わり、
本日はその高値を抜けて上昇、トレンド転換してきました。
明日も本日の高値を抜けて上昇してくれると
6/24の安値を底値として、7/8と前日の7/26で2回目の
安値切り上げが成立します。
これで上昇トレンド継続と判断できます。
ファンダメンタルの影響要因は引き続き27日(日本時間28日)の
FOMC、日銀政策決定会合の結果発表ですが、
あまり明るい材料が見えてこないのが懸念事項です。
前日の日経では上場企業3642社の2015年度末の年金債務が
91兆円で過去最高になり、積み立て不足が26兆円に拡大したことが報じられています。
年金財政に悪影響を及ぼすマイナス金利の深化はあまり期待できないことを考えると、
金融緩和策として出せるものは少なくなっています。
市場との対話を拒否し、バズーカーで人為的に株価を盛り上げてきた日銀、
次はいかなるバズーカーを打ってくるでしょうか。
投資戦略は引き続き、物色した銘柄を小さいポジションで伸ばしていく、
イベント通過待ちで、
「すごい財政出動、金融緩和策が出ることにかける!」のような行動は控えるべきでしょう。
■各市場の動き
日経平均(円):16,664.82 +281.78 +1.72%
NYダウ(ドル):18,473.75 -19.31 -0.10%
ドル(円): 105.43-44 +1.33円安 +1.27%
ユーロ(円): 115.95-99 +1.37円安 +1.19%