2016年8月10日の東京株式市場は反落しました。
終値は29円85銭(0.18%)安の1万6735円12銭でした。
為替相場が円高に振れたことで、輸出関連株に売りが進み、
底堅い相場に圧力となりました。
下値では早速支えの買いが入ることで、小幅の陽線になり
底堅さを表しましたが、懸念材料は消えていません。
その懸念材料とは?
本日も最後までしっかりお読みください。
米国市場は上昇しましたが、本日も3つの主要指標が0.3%以内の上昇で、
エネルギーを溜めながら、何かを企んでいる流れになっています。
ダウ工業株30種平均は小幅に反発して、
前営業日比3ドル76セント(0.0%)高の1万8533ドル05セント、
ナスダック総合株価指数も小幅に反発 して
前営業日比12.339ポイント(0.2%)高の5225.480で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は2営業日ぶりに最高値を更新する
力強さを演出しています。
先週末の大幅な上昇に対する利益確定が続きましたが、
好調な米国企業の業績への期待から下値は限定され、買いが進みました。
日本市場は為替市場で進む円高基調が嫌気され、売りが先行しました。
大阪取引所やSGX(シンガポール)市場の日経225先物が
下げて始まったこともあり、前日の終値より65円安くスタート、
105円以上の下げ幅を演出する場面もありました。
為替は102円台から101台に突入、トヨタを始めとする
輸出関連株に売りが進むことで指数を押し下げました。
外資系5社による注文動向は930万株の買い越し、
今月に入って8/4以外はすべて買い越しで
割安として放置されていた日本株に
少しずつ買いが進んでいることを表しています。
企業業績は発表終わりかけで、思ったほど悪化してないことが
支援材料になっていますが、為替相場を取り巻く円高基調の継続は
上値の重さにつながっています。
テクニカル分析です。
日経平均の日足は、上下ヒゲを持つ小陽線を形成。
強い方向感を示唆する形ではありませんが、
着実に下値を切り上げる動きで、本日も底堅さをみせつけてくれました。
前日に続き25日線と75日線のゴールデンクロスが近づいてきています。
これに加えて次、視野に入ってくるのは200日線です。
明日からの投資戦略です。
円高が進むと本領を発揮するディフェンシブ銘柄、
今回も買われ、上昇につながりました。
つい最近まで課題銘柄として紹介していたカルビーなどが買われ、
トレンド転換と共にトレンド継続になってきたので、
注目するに値します。
また、輸出・大型銘柄は一回、調整に入っていきますので、
再びトレンドを転換して上に行き始めると、次のチャンスにつながります。
ただし、2兆906億円と一段と弱まった商いが懸念材料として、
さらなるトレンドのためには商いが増えながら
主要銘柄が買われていく必要があります。
前日は「値ガサ株で本日も大きく上げながら指数を盛り上げた
ソフトバンク(9984)はさらに注目です。」と紹介しましたが、
本日も盛り上げてくれています。
引き続きトレンド継続に乗せていく戦略で注目です。
東証1部の売買代金は概算で2兆906億円、
売買高は17億31万株でした。
値下がり銘柄は1043、値上がりは792、変わらずは135でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,735.12 -29.85 -0.18%
NYダウ(ドル):18,533.05 +3.76 +0.02%
ドル(円): 101.58-59 -0.84円高 -0.82%
ユーロ(円): 113.10-14 -0.34円高 -0.29%
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